インドネシアの西ジャワ州に暮らすアリヤ・ペルマナ君を覚えているだろうか。10歳にして190kgという巨体であったことから「世界一の肥満児」と言われたアリヤ君のニュースは、これまでも多くのメディアで取り上げられた。このほど、そのアリヤ君が83kgの減量に成功したことが『news.com.au』『ABC』『The Sun』などで伝えられた。
西ジャワ州カラワンの村に住む父アデ・ソマントリさん(47歳)と母ロカヤーさん(37歳)の間に新生児平均体重で生まれたアリヤ君(12歳)は、数年もすると体重の増加が著しくなり、年齢を重ねるごとにそのスピードは加速した。10歳になる頃には、大人2人が1日に摂取する食事量と同じ量を5回、しかもその内容のほとんどは脂っこいフライドチキンや高カロリーのソフトドリンクだった。
息子の体重がどんどん増えていくことを心配しながらも可愛さゆえに与えることを止めなかった両親は、アリヤ君を診察した医師から「このままでは死んでしまう」と言われた時、息子の健康状態がかなり深刻であることに初めて気付いた。その頃には、アリヤ君は10歩で息切れし夜も眠れないほどの呼吸問題を抱え、ベッドの上でほとんど身動きもできない状態で学校にも毎日通うことができない状態になっていた。メディアにも引っ張りだこになったことから、“世界一の肥満児”というなんとも不名誉なレッテルを貼られたアリア君は昨年、インドネシアの世界記録博物館で“世界一の肥満児”として正式に認定登録された。
そんなアリヤ君が、ジャカルタにあるオムニ病院で巨大に膨れた胃袋を大幅に切除しバナナ型にする「スリーブ状胃切除術」を受けたのは、昨年4月17日のことだった。以降、胃のサイズが小さくなり満腹感を持続できるようになったことに加えて、医師と栄養士が経過観察を行い厳しい制限付きの食生活を保つよう指示した。するとアリヤ君の体重は劇的に落ち始め、