性には非常に寛容と思われているアメリカ。しかし同性婚や同性のカップルによる養子縁組が合法か否かは各州のトップ、裁判官、有力議員などのカラーが大きく影響し、LGBTI(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・インターセックス)への理解度や寛容性には州ごとにバラつきがある。特に注目を集めることが多いのは全米一保守的といわれるアラバマ州だ。このほど同州のある高校でレズビアンの女子生徒が停学となり、その処分をめぐり生徒たちが猛反発。学校を上げて大揺れとなっているもようだ。
問題が起きているのはアラバマ州カルフーン郡教育学区の公立学校「アレクサンドリア高校(Alexandria High School)」。この学校が今、レズビアン・カップルを認めるか否かで大揉めしていることを『AL.com』や『LGBTQ Nation』が伝えた。この春に行われる卒業式後のプロム(パーティ)に、ある女子生徒が交際中の女子生徒と共に参加したいと誘ったことが発端であった。断じて受け入れられないと学校側はそれを拒否。アクションを起こした生徒を停学処分としたという。
徐々に認められつつあるLGBTIとその人権。それを侵害しているとして、同校の生徒たちの間では学校側に猛反発する動きが一気に高まった。その1人で同じく春に卒業予定のアシュレイー・フェイドリーさんは『AL.com』の取材に応じ、「この2人が男子と女子のカップルなら何も問題視されなかったでしょう。臭い物に蓋をするような考え方で“混乱”と呼んでは処分を下す。いつまでもそんなやり方ではこの高校の未来は開けませんよ」と学校側を批判した。
フェイドリーさんによれば、問題の女子生徒は学芸発表会の演技を通じ、交際中の女子生徒に対してプロムにカップルとして出席しようと彼女なりの方法で意思表示。それは無言のうちに行われたが答えが「イエス」であることは明白で、