どんなペットを飼うにしろ、飼い主は最期まで責任を持って世話をするのが当然の義務である。しかしペットを虐待し、飼育放棄する飼い主はあとを絶たない。このほど英ウェスト・ミッドランズで長年にわたりペットの犬の飼育放棄をしてきた男が逮捕され、永久的にペットの飼育禁止令が言い渡された。英メディア『Metro』『Mirror』などが伝えている。
ウェスト・ミッドランズのウィレンホールに住むポール・パドモア(58歳)は、飼っていたヨークシャー・テリアの“ポピー”(13歳)を生まれてから一度もグルーミングすることなく、飼い主としての義務を放棄していた。
ポピーの毛はまるでドレッドヘアのように伸びて絡まり、それは顔や口にも覆いかかっていた。汚れきった毛は重いコートのように小さな体にのしかかり、普通に歩くことさえ困難になっていたようだ。
そんなポピーの姿を見た人が、パドモアのことをRSPCA(英国王立動物虐待防止協会:The Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals)に通報した。駆けつけたRSPCAのベス・ボイド検査官は、ポピーの姿を目の当たりにした時そのあまりの酷さに驚いたという。
「ポピーは、体中がひも状になった毛で覆われていました。歩くこともままならなかったようです。さらには爪も伸びきっていました。最初、ポピーは攻撃的でしたが、私たちが獣医師のところに連れて行き治療を受けさせると、すっかりおとなしくなり扱いやすくなりました。13年も飼い主に放ったらかしにされて、明らかに不愉快な思いをしてきたのでしょう。こんな状態でペットを放置することに、何の言い訳も通用しません。せっかく生まれてきたのに、生きる価値を奪われたも当然です。」
通報後、RSPCAスタッフに救出・保護されたポピーは綺麗にグルーミングされ、