難病とされる遺伝子疾患を患う男性が、このほど21年の生涯を閉じた。男性は「これ以上心配をかけたくないから」として、病院に自分の病が末期であることを両親には黙っていてほしいと頼んでいたという。英メディア『The Sun』『Gloucestershire Live』などが伝えている。
英グロスタシャー州チェルトナムに暮らすジェイミー・グリーンさん(46歳)とフィルさん(43歳)は、11月11日大切な息子のひとりを亡くした。
ベン・グリーンさん(21歳)は気道や消化管の粘液、また分泌液の粘り気が強くなり呼吸困難や消化機能の低下を引き起こす難病とされる遺伝子疾患「嚢胞性線維症」を患っており、長い間その病と闘い続けてきた。
しかし11月11日、ベンさんは息を引き取った。悲しみに暮れる両親だったが、後にベンさんが病院側に頼んでいたある言葉を知ることとなった。
ベンさんは病院側に、自分の容態がどれほど深刻であるかということを両親には伝えないでほしいと頼んでいた。だが、亡くなる前に投稿したSnapchat(スナップチャット)には「こんな恐怖は今までに感じたことがない」と綴られてあったという。これを知った母ジェイミーさんは、涙ながらにこのように語っている。
「こんなに急に逝ってしまうなんて予想もできず、家族全員が大きなショックを受けています。息子は、私たちにこれ以上の心配をかけたくないと思ったのでしょう。痛みを感じるのは自分一人でじゅうぶんだという気遣いで、私を守ろうとしてくれたのです。息子は私のヒーローです。」