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writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】公立学校76%に給食費未払いの生徒 「温かい給食を食べられず恥をかく」子供達(米)

米・学校栄養協会(School Nutrition Association)によると、アメリカでは公立学校の学区 (スクール・ディストリクト)の76%で、給食費の支払いが滞っている生徒を抱えているという。親が給食費を支払うことができないと子供は温かいランチを口にすることができず、冷たいサンドイッチを食べなければならない。その子供たちは学校でいじめの対象になりやすく、近年そうした厳しい学校規則が話題となっていた。このほど度重なる「Lunch Shaming」のニュースに心を痛めたひとりの父親が立ち上がった。

米『CBS News』が伝えたところによると、ワシントン州シアトルに暮らす小学3年生の息子を持つ父親ジェフリー・ルーさんは最近ニュースで伝えられている「Lunch Shaming(温かい給食を口にすることができずに恥をかく子供達)」に心を痛めていた。

何らかの事情で親が子供の給食費を支払うことができなければ、ホットミール(温かい給食)を食べたい子供達の給食費は学校経費から捻出されることになり、学校側の負担額が増える。そうした状況を打破するために、学校側は「給食費を支払えない子供には温かい食事を与えることを禁ずる」という規則を設けた。

しかしそれは子供たちには酷な話である。昼食時に給仕係から「あなたは昼食代を払っていないからホットミールは食べられないよ」と言われると、幼心が傷つくだけでなくからかいやいじめの対象になる。温かい給食を食べることができないと知り、目に涙を溜める子供たちを見ている給仕係にとってもそれは辛いことであり、昨年9月にはピッツバーグにある小学校で給仕係をしていた女性がそうした状況にたまりかねて職場を去ったニュースも『CBS News』で報じられていた。

「Lunch Shaming」のニュースを知っていたジェフリーさんは、このほど寄付金サイト『GoFundMe』を立ち上げ、親の経済的事情などでホットミールが食べられない生徒たちを1人でも減らそうと学校側が抱えている給食費の負債額を問い合わせた。

ジェフリーさんの息子が通う学校が抱えていた負債額は97.1ドル(約1万円)だったので、ジェフリーさんはその金額に合わせて寄付金アカウントのゴールを設定した。すると数日で目標金額に達した。さらにジェフリーさんはシアトルの公立学校が抱える給食費の負債額を学区教育機関に問い合わせたところ、負債額20,531.79ドル(約226万円)という数字が明らかになった。

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