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writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】英マンチェスターのテロ事件 ホームレス男性2人が救助活動に尽力

イギリスでまたも悲劇が起こった。マンチェスターのコンサート会場で自爆テロが発生し、一瞬にして惨劇の場と化した。そんななかで2人の勇敢なホームレスが人々の救出に駆け付けたことが報じられ、人々の感動を呼んでいる。英『ITV News』や『Mirror』など複数メディアが伝えた。

現地時間22日、米歌手アリアナ・グランデさんのコンサートが行われていた「マンチェスター・アリーナ」で、22歳のサルマン・アベディ(Salman Abedi)の自爆テロにより、8歳の少女を含む22人が死亡、120人が負傷するという惨事が起こった。

このテロ現場に居合わせた2人のホームレス男性は、危険を顧みず勇敢にも現場に走り寄り、負傷して泣き叫ぶ人々の救出を試みた。複数の英メディアがこの2人を「ホームレス・ヒーロー」と報じている。

クリス・パーカーさん(33歳)は1年以上前からホームレス生活をしており、この日もいつものようにマンチェスター・アリーナのロビー近くに座り物乞いをしていた。すると突然、爆発音が聞こえて目の前が真っ白になったという。爆発の衝撃を受けて吹き飛ばされたクリスさんは、煙に包まれたその先に子供や親たちの泣き叫ぶ声を聞いた。

クリスさんはすぐに立ち上がり、危険も顧みず会場の中へと救出に走った。そして爆発で両脚を失った少女を見つけると、会場で販売されていたTシャツで少女を包んだ。その後、脚と頭を激しく負傷した60代と見られる女性のそばに寄り添い慰めたが、その女性はクリスさんの腕の中で息を引き取った。

凄惨な光景を目の当たりにしたクリスさんは、『Press Association』にテロの現場がいかに凄まじいものであるかを語っている。

「子供が多いコンサート会場でこんなことが起きるなんてとてもショックです。コンサートが終わってみんな笑顔で会場から出て来ました。そこへ突然の爆発が起こったのです。私が抱きかかえた女性が亡くなった時は、涙が止まりませんでした。背中に穴の開いた人たちが何人も倒れていました。地獄のような光景で、人が焦げた匂いや叫び声が頭から離れません。」

またクリスさん同様、スティーブン・ジョーンズさん(35歳)も現場で救助活動をしたホームレスの1人だ。スティーブンさんは爆発音を聞いた時、最初は花火だと思ったという。『ITV News』の取材でスティーブンさんはこのように話している。

「大勢の血まみれになった子供たちが泣き叫んでいました。私は子供たちの腕や顔に刺さったガラスや金属片をひとつずつ取り除いてやりましたが、息絶えた子供の側では母親が半狂乱になっていました。その夜の光景が目に焼き付いて眠ることなどできませんでしたが、そのまま歩き去ったら自分自身を許せなかったと思います。ホームレスだからといって心が無いわけではありません。マンチェスターには自分のようなホームレスを助けてくれるいい人が大勢いる。だから自分も恩返しをしなくてはと思ったんです。」

無欲に、そして勇敢に負傷した子供たちのもとへ駆け寄り腕を広げたスティーブンさんの行為に世間は感動した。このニュースを見たサッカーチーム「ウェストハム・ユナイテッドFC」の会長デイヴィッド・サリヴァン氏と息子のサリヴァンJr.氏は、ツイッターで「スティーブンさんが地に足の着いた生活ができるように半年間、家を貸したいと思っている。みなさん、スティーブンさんを探し出してくれませんか」と呼びかけ、ユーザーらの協力で数時間後にスティーブンさんの居場所を突き止めた。

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