世の中には変わった趣味が高じてギネス記録に認定される人もいるが、ドイツのこの女性は果たしてそれを狙っているのだろうか。2014年から爪を伸ばし続けてもうすぐ3年になるという女子学生が、このほど英紙『The Sun』や『Mirror』で話題になっている。
「初めて会った人に最初に聞かれるのが『トイレはどうしているの?』という質問なんです。」
そう明かすのはドイツのニュルンベルグに暮らすシモーン・テイラーさん(16歳)だ。
シモーンさんは2014年の8月以来、両手の爪を切っていない。彼女は自身のインスタグラムでその長い爪の写真を投稿しているが、もはや指先が別の生き物に見えるほどリアルなアートとなっている。
シモーンさんによると、一番長い親指の爪は14.8cm、その他の指は11.8cmなのだという。これだけ長いとトイレはどうなのかといえば「トイレや歯磨きはそれほど問題はないんです。でもシャワーは爪が髪に引っかかったり、着替える時も服に引っかかったりするので十分注意を払っています」と話している。これまで、爪が割れたことは昨年7月に1回だけというから、よほど普段気を付けているのだろう。
学生であるシモーンさんは現在、試験期間中だが「この爪でペンを握るのは辛い」と言い、筆記試験が1時間続くと終わった時には相当の痛みを感じるそうだ。しかもパソコンのキーボードを打つ時も困難なため、「指の関節を使って打っている」と言う。
シモーンさんの通う学校には服務に関する規則がなく、これだけの長い爪を伸ばしていても問題はないそうだ。しかし体育の時間はバレーボールやバスケットボールなどの競技に参加することが難しく、体育教師から常々「爪を切ったらどうだ」と言われているという。この長い爪のせいで「体育の成績はあまり良くない」とのことだ。
そんなシモーンさんが爪を伸ばし続けるきっかけとなったのは、2014年にネイルアートのチュートリアル動画を見たことだった。「動画ではほとんどのアーティストが長い爪をしていて、インスパイアされました。自分もどのぐらい伸びるかやってみようと思って伸ばし始めたんです」と語っているが、今では爪切りも怖くなったという。
「ここまで伸ばすつもりはなかったんですが、明日切ろうと思っていつもそのままにしていたらこんなに伸びました」とも語るシモーンさんは、その長い爪を美しく保ち続けるために手入れは毎日欠かさない。
ネイルペイントをする時にはベースコートを2度塗りしてからトップコートを塗るため3時間かかり、マニキュアを落とすのには1時間半かかるそうだ。そして保湿オイルで毎日爪に潤いを与え、裏面を綿棒で綺麗に掃除して清潔さを保っているという。手入れや日常生活に時間がかかり、割れないようにするにも細心の注意を払っているシモーンさんだが「長い爪はもう自分の一部になっている」と言い、「何かをやり続けるということにおいて、他の人をインスパイアできればいいなと思っているし、他人と異なることは人生を面白くさせますよ」と述べている。
出典:https://www.instagram.com/simone_christina_
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)