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writer : tinsight-masumi

【海外発!Breaking News】『ヴォーグ』の表紙に美しすぎるトランスジェンダーモデルが登場(仏)

このほどフランスで、セレブ系ファッション雑誌『VOGUE PARIS』3月号の表紙を飾るトランスジェンダーモデルが美しすぎると話題になっている。

トランスジェンダーモデルのヴァレンティナ・サンパイオさん(19歳)はブラジル出身で男性として生まれた。しかし身体と心の性が一致しないため女性としての人生を歩むこととなる。そのような背景を持つヴァレンティナさんは昨年、ブラジル版『ELLE』の表紙を飾ったこともあるほどの実力の持ち主だ。

そして今回、ヴァレンティナさんは初のトランスジェンダーモデルとして『VOGUE PARIS』の表紙に登場するという快挙を成し遂げた。撮影はルイ・ヴィトンの広告写真なども手掛ける実力派のファッション写真家、マート・アラス&マーカス・ピゴーの二人組によって手掛けられた。

ヴァレンティナさんはメタリックなドレスを纏ってスモーキーアイメイクを施し、艶やかな美しさを醸し出している。表紙には「トランスジェンダーの美しさ。彼女達はどのように世界を揺るがすのだろう」と書かれている。

2月23日に発売される『VOGUE PARIS』3月号の表紙にヴァレンティナさんが起用されたことを明らかにしたのは、同誌の公式インスタグラムだ。そこには「ヴァレンティナ・サンパイオが初めてヴォーグの表紙を飾っています。トランスジェンダーモデルがファッションの様相を変えて行き、偏見などを無くしていくことを私たちは誇りに思います」と綴られている。

また『VOGUE PARIS』のエマニュエル・アルト編集長は、ヴァレンティナさんが撮影時にジーンズとTシャツでスタジオ入りした時の様子をこのように語る。

「ヴォーグの表紙と同じくらいの美しさを見せてくれた。」
「彼女は他のプロのモデル、ジゼル、ダリア、イーディーと何ら変わらない美しさを備えていると思った。」

トランスジェンダーモデルを表紙に採用した背景には人権についての強いメッセージが込められており、エマニュエル編集長は「まだ、これら(人権問題)に関して世界は良い方向に進んではいません。トランスジェンダーの人々がこのようにメディアに露出して世の中に知られることは、とても素晴らしいことです」と話している。

さらにGLAAD(LGBTなどのメディアモニタリング団体)のトランスジェンダー・メディアプログラム・ディレクターのニック・アダムスさんは、NBCに送った電子メールで「トランスジェンダーの人々を公平に扱う世界を作るには、『VOGUE PARIS』のようなことがとても重要なのです」と述べた。

今回、大きな話題となった『VOGUE PARIS』の表紙だが、エマニュエル編集長は「トランスジェンダーモデルがファッション誌の表紙を飾ることについて、このようにメディアがあえて伝える必要がなくなる時代が来た時、初めて私達は勝利したと言えるでしょう」ともしたためている。

日本でも心と体の性の不一致を乗り越え、女性ファッションモデルとして華々しく活躍している佐藤かよらがいるが、それすらも人々が気にすることのない時代がすぐそこまで来ているのかもしれない。

出典:http://www.instagram.com/vogueparis
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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