先月末、18年前に凍結した受精卵を使って、中国の40代の女性が出産していたことが明らかになった。『People’s Daily Online』が報じている。
6月27日、3300グラムの元気な女の子を出産したのは江蘇省出身の45歳のファンさん。20年前に上海市紅房子婦産科医院で卵管閉塞との診断を受け不妊治療を受けていたものの、体外受精した受精卵を子宮内に戻す“新鮮胚移植”に1度失敗。妊娠しやすいタイミングを見計らって受精卵を凍結保存してから子宮内に戻す“凍結胚移植”には2度失敗していた。
当時27歳と若かったファンさんは受精卵を凍結保存し仕事に専念することにしたが、2015年に友人が体外受精により双子を出産したことで刺激され不妊治療を再開した。マイナス196度の液体窒素の中で凍結保存されていた受精卵は、18年後に融解されファンさんの子宮に戻されたのだ。
そして昨年11月。ファンさんは待望の赤ちゃんを授かり、6月27日に無事女の子を出産した。中国では6月15日に広東省広州市出身の33歳の女性が、12年間凍結保存していた受精卵で出産し話題になっていた。ファンさんは2週間足らずでこの女性の記録を破り国内での記録を更新したことになる。
上海保健局は凍結受精卵の保存は5年間が望ましいとしているが、昨年一人っ子政策が廃止された中国では、不妊治療を受ける夫婦が急増している。ファンさんが治療を受けた病院では胚移植による出産の成功率も、18年前の30パーセントから43.3パーセントに上昇しているということだ。
出典:http://shanghaiist.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)