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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】UAEに“人工山”建設構想 「なんとしても雨を降らせたい!」

自然、気候、天気、そうしたものはお金があればどうにでもなる? 有り余るオイルマネーで欲しいものは何でも手に入れてきた国ならではの発想というほかない。なんとアラブ首長国連邦(UAE)では、雨が降って欲しいため人工の山を築く可能性を真剣に模索していることがわかった。

灼熱の太陽が照り付け、ひたすら暑くて砂嵐が舞うこの国に必要なのは雨。そのためにはひとつ大きな山が欲しい…!? 中東のメディア『Arabian Business』が伝えているところによれば、大統領府はその降水量増強プロジェクトのため40万ドルを投じたもよう。現在同国の「国立気象地震センター(NCMS)」が米国の法人「大気研究大学連合(University Corporation for Atmospheric Research)」と共に、雨を生むような山の建設が可能かどうか調査に乗り出しており、夏にも報告を行う予定であるという。

ただし米ニューヨークのメディア『vocativ.com』によれば、オックスフォード大学で物理学が専門のレイモンド・ピエールハンバート教授ほか、何人もの専門家は「そのあたりで吹き荒れる風の特質、風向きなどを考えると、そう簡単に雨が降ることになるとは思えない」と苦言を呈したとしている。

しかし「国立気象地震センター(NCMS)」は、同国が塩化カリウム、塩化ナトリウム、およびマグネシウムなどの散布で人工的に雨を降らせようとするクラウドシーディング(雲の種まき)に、2015年には58万8千ドルも投じていたことを明らかにした。そのため、山が雨を生み出してくれるようであればクラウドシーディングより簡単で安上がりということになり、干ばつの問題も解消され経済効果は測り知れない。こうしたことから、プロジェクトに寄せられる期待は実に大きいもようだ。

アラビア半島の中でもサウジアラビアとは比べものにならないほど小さなUAE。中東において常に最先端を行く金満の大都市であり、パーム・ジュメイラをはじめとするペルシア湾に浮かぶ人工島のぜいたくな造り、モールに設けられた世界最大規模の屋内スキー場、巨大水族館、世界一背が高いビルのブルジュ・ハリファなどを見ると、この国に“不可能”の文字はないという気がしてくるから不思議である。

出典:http://www.vocativ.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)