目が見えないものの、指示さえあれば手は器用に動かせるという男性。そして両方の腕がないものの目はよく見え、健脚が自慢だという男性。そんな2人は「僕たちが力を合わせれば怖いものなしです」と言う。互いの身体的欠点を補いながら実によく働くコンビ。中国の男性2名が今、大きな注目を集めている。
この画像で青いジャンパーを着ている男性は湖北省出身のJia Haixiaさん。37歳の時に仕事上の事故で視力を失ってしまった。そして大変な力持ちで肩に小柄なHaixiaさんを載せているのはJia Wenqiさん。3歳の時、両腕を切断する事故に遭っていた。そんな2人は14年にわたり、互いの手となり目となりながら、河北省のある村の8エーカーにもおよぶ不毛地帯をまた緑豊かな美しい土地に戻そうと植林活動を続けている。
そこには現在1万本もの木が順調に育っているというが、2人にとっての道のりは非常に長かった。「なんと無茶なことを」と嘲笑する村人たち。しかも苗木を買うだけのお金がない彼らは、新しい木を増やすために鎌を手に高い木に登り、若々しい枝を切り落とすしかない。その実行役は手先が器用なHaixiaさんで、目の見えない彼の安全のため、上り下りにはWenqiさんの指示が不可欠だそうだ。
また800本ものヤナギの木を植えても、翌年に生き残ったのはたったの2本ということもあった。それでも2人は諦めることをせず、やり方の改善を図ると同時により良い土を探す目が肥えてきたことから、次の年には100本の木を越冬させることに成功した。
身体的ハンデにも負けず、崇高な精神とともに必死に生きるこの2人組の存在は1年ほど前に中国のメディアが明らかにしていたが、世界の感動的な実話を動画で紹介するCNN系列の“Great Big Story”もこのほどついに彼らの生きざまにスポットライトを当てた。3分弱の動画で彼らの苦節や努力は語り尽くせないはずだが、そのハートブレーキングな姿には多くの人々が心打たれることであろう。
出典:http://www.greatbigstory.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)