シンガポールからもすぐというマレーシアのある町で、このほど“半人半獣”とも呼ぶべき非常に珍しい奇形を伴ったヤギの赤ちゃんが誕生した。マレーシアのメディア『thestar.com.my』が伝えている。

マレーシアの半島部最南端に位置するジョホール州のコタ・ティンギという町。そこでこのほど、頭部の骨格が人間の赤ちゃんにソックリという大変珍しいヤギの赤ちゃんが誕生した。飼い主は、マレーシア連邦土地開発機構（FELDA）の斡旋によりFelda Sungai Masという土地に移住してきたイブラヒム・バシルさん（63）。赤ちゃんヤギは発見された時すでに死んでおり、生後すぐに母親ヤギに踏みつけられた可能性が高い。だが遺伝子や染色体の異常が強く疑われることから、いずれにしても生き延びることは難しかったであろうという。

このヤギについて、仕事仲間であるジャマルディン・アブドゥル・サマドさん（50）から「頭部ばかりではない。体のいくつかの部分がヒトにとても近い構造をしている」と言われ、イブラヒムさんはイヤな予感を抱かないわけにはいかなかった。薄茶色の毛はヤギのそれだが、顔と短い脚、胴体の柔らかさがどうしてもヒトの赤ちゃんを思わせるからだ。もっともヒトの赤ちゃんであればヘソの緒が大変目立つものだが、それだけは異なるという。

その後、赤ちゃんヤギの死骸は発砲スチロールのケースに入れられてマレーシア獣医局（Department of Veterinary Services）の地元窓口へ。現在、遺伝子や染色体などについての詳しい調査が行われている。あまりにも奇妙なそのヤギを見世物にして稼ぐつもりなのか、イブラヒムさんの元には「ヤギを譲り受けたい」と金銭を提示する者も数名現れたほど。彼は一切を断ったという。

出典：http://www.thestar.com.my
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）