人気があると知ればすぐに飛びつき、適当にパクリものをこしらえてしまう中国の人々。決してソックリでない偽ミッキーマウスや偽ドラえもんなどと同様、これもそうした一つであったが…。『english.cri.cn(英聞天下)』が興味深いニュースを伝えている。
本家のエジプトを「お粗末すぎるそんなモノで我々が誇る世界遺産を冒涜するな」と激怒させたのは、中国・河北省石家荘市の「長城映画基地」に2014年に建てられたスフィンクス。高さ20m×全長60m(本物は20×74m)とサイズや質感も本格的なものであったが、今月2日にブルーシートがかぶせられてついに撤去作業が始まった。
偽スフィンクスが建てられた当初、目的は「映画やテレビ番組の制作に使用するため」と説明されていたが、撮影後もそのままになっていることからエジプト政府や観光局は2014年5月、ユネスコ(UNESCO:国際連合教育科学文化機関)に「このままではエジプトを訪れる観光客が減る上、スフィンクスそのものの造りがずさんで細部が異なっている」と陳情し、ユネスコも河北省に苦情を申し入れていた。彼らは今、本腰を入れて世界遺産における関係法令の是正について検討を進めているという。
“パクリ文化”に何ら恥じらいもためらいも見せない中国人。北京市の遊園地「石景山遊楽園」では、偽ミッキーマウスほか多くのキャラクターが完全に肖像権を侵しているとして米ウォルト・ディズニー社を激怒させているほか、河北省には『ハリー・ポッター』のホグワーツ城そのまんまという美術学校まで存在するという。
出典:http://english.cri.cn
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)