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writer : ac

【海外発!Breaking News】床は血の海「犬肉祭」動物保護団体が中止を求め声明(中国)

中国で“夏至の日に犬の肉を食べると風邪を引かない”という言い伝えから毎年6月に開催される「犬肉祭」であるが、今年は早くから「開催を控えるべき」といった非難の声があがっているようだ。『dailymail.co.uk』が報じている。

広西チワン族自治区の玉林市で6月20日に開催予定の「犬肉祭」に対し今月4日、複数の動物保護団体が“残酷で非衛生的である”として中止を求める声明を発表した。動物福祉団体「ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル(Humane Society International:HSI)」は、「犬肉祭だけで1万頭の犬や猫が殺されます」と批判し、犬や猫への非情な扱いについてこう語る。

「犬なら6頭から7頭、猫なら10匹以上が小さな檻に詰め込まれ、数百キロの道のりを水や食べ物も与えられず運ばれます。鉄柵で囲まれた小屋に集められた犬たちは、仲間が金属の棒でたたかれ殺されるのを目の前で見せられ、ただひたすら自分の番が来るのを待つのです。床は殺された仲間の血で真っ赤に染まっています。でも犬や猫は怯えるだけでどうすることもできないのです。」

つい最近、玉林市の屠殺場に足を運んだという「HSI」の中国政策専門家ピーター・リー博士は「殺処分は日常的に行われており、玉林市では毎日300頭が食肉用に処理されていることが分かっています」と明かす。多くの犬や猫が首輪をつけたままで屠殺場に運ばれていることから、盗み、違法な取引が横行していると断言する。

リー博士は「屠殺場は悪夢でした。あの光景がまぶたに焼きついて離れません。屠殺場は地元の学校にも近く、幼い子供たちへの影響も心配です。これが動物虐待でないというなら何なのでしょうか」と語っている。リー博士によると、玉林市のレストラン経営者は犬が必要な時に業者へ電話するだけ。犬は簡単に手に入るそうだ。そして毎日トラックいっぱいに詰まれた犬や猫が、市外から殺されるために運ばれてくるという。

「HSI」は中国において年間1000万から2000万頭の犬や猫が殺されていると見ており、“動物虐待や窃盗などの犯罪は許されるものではない”として犬や猫を食することを法律で禁止するべきだと訴える。世界保健機関(World Health Organization)は、中国での犬や猫の違法な取引はコレラや狂犬病といった伝染病の温床となっており、人間の健康を害する危険性があると報告している。

伝統として残したい地元と、残酷だと非難する動物保護団体。中国政府は今のところ法によって取り締まる動きは見せておらず、この問題を解決するにはまだまだ時間がかかりそうだ。

出典:http://www.dailymail.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)