イスラム国(IS)の台頭を恐れる北アフリカ諸国から海をまたいですぐというスペイン。IS戦闘員の流入にかなり警戒しているこの国では、とにかく水際で封じ込めることが肝心になる。そんな中、このほど入港した貨物船のコンテナから驚くようなものが押収されたことを、英メディア『independent.co.uk』ほかが伝えている。
スペイン内務省はこのほど、テロ対策の一環として先月7日に東部のバレンシア港および南部のアルヘシラス港で警察と税関が定期的な立入調査を行った結果、貨物船のコンテナから約2万点以上の迷彩服とその付属品が押収されたことをメディアに伝えた。難なく通関できることを狙ってか、救援物資の内側に“中古衣類”として詰める手口であったという。
この迷彩服についてはイスラム国(IS)の戦闘員、および約1万人のメンバーがシリアなどで暗躍するスンニ派過激組織「アル・ヌスラ戦線」の戦闘員に向けたものであろうというが、国外の送り主とそれらの最終的な運搬先については当局も把握できずにいるもよう。またスペインの港では先月にも密輸の疑いで7名が逮捕されており、彼らがこの件に関与している可能性もなきにしもあらずだという。
バレンシア港では3か月近く前にも、コロンビアから炭を輸入と示されたコンテナから約1,497kgものコカインが発見されていた。国際的なコカイン密輸グループによる犯行で、なんと末端価格は約450億円。それは圧縮され、コンテナや荷物の管理に多用される「パレット」と呼ばれる木製の荷台に化けており、あまりの奇策に専門家も驚いているもようだ。
出典:http://www.qatarday.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)