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writer : ac

【海外発!Breaking News】クルド人移民女性“名誉殺人”の犠牲に 従兄との結婚を拒否して(独)

今月13日、“従兄との結婚を拒否した”という理由で、21歳の女性の命が奪われた。女性はイラクからドイツに移住して18年。将来を嘱望されていた女性の死は悲劇としか言いようがない。『telegraph.co.uk』など複数のメディアが伝えている。

ドイツ・ハノーファーで結婚式に参列していた21歳のシュリアン(Shilan)さんは、家族や友人の目の前で3発の銃弾に倒れた。お祝いの席で起こった惨劇に現場は騒然。犯人は今も逃走している。父親のガージさん(50)は血の海に横たわる娘の姿をフェイスブックに投稿し「娘を喪い悲しみに打ちひしがれています。娘は伝統的慣習の犠牲になったのです」とコメントした。

シュリアンさんは3歳の時にイラクからドイツに移住し、ハノーファーの大学でプロパティマネジメント(不動産などの資産管理)を学んでいた。ドイツ国籍も取得し、自信にあふれた女性だったという。

彼女を殺害したとして警察に追われているのは、従兄にあたるセフィン(22)。ガージさんはイラクで仕事をしている間、シュリアンさんを含めた家族の世話を兄弟に頼んでいた。しかしガージさんの不在中に、この兄弟がシュリアンさんとセフィンを無理やり結婚させようと話を進めていたのだ。シュリアンさんは愛のない結婚を拒否し、ガージさんが戻るのを待って婚約を破棄した。

ガージさんはメディアに「彼らは娘が結婚を拒否したことに対して報復という行為に出たのです。こんなことは絶対にあってはなりません」と語る。

大陸ヨーロッパでは「家族に恥をもたらし名誉を傷つけた」として、若い移民女性が家族や親族に殺害される“名誉殺人”の被害に遭う事例が増加している。イラク、パキスタン、トルコに広がるクルド人が居住する地区の慣習がそのまま持ち込まれるケースとして社会問題になっているという。

出典:http://www.telegraph.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)