今月28日、台北市内湖区の路上で4歳女児が男に首を切断され死亡する事件が起きた。男の猟奇的な犯行が人々を震撼させる中、わが子を目の前で殺された母親がコメントを発表した。『yahoo!奇摩新聞』などが報じている。
母親は事件後、比較的早い段階でマスコミの取材に応じ「犯人は精神疾患者ということから、法で裁くことはできないでしょう。しかし政府には、もっと根本から家庭や教育の環境を変えるところから取り組んでほしい。そして二度とこういう人物が現れないよう、母親たちが安心して子供を育てられるような社会にしてほしい」と涙ながらに語った。
また今回の事件により死刑制度の支持、不支持の議論が白熱しているが、母親はこのことについて自身のフェイスブックでこう綴っている。
「私たちのことを持ち出して死刑制度を討論するのはやめてほしい。私たちをかわいそうと思い気にかけてくれるなら、私たちの気持ちが整理できるまで待ってください。私にとって今回のことは、社会の事件のひとつではなく大切な娘を喪った事件です。静かに弔い送り出してあげたいのです。」
母親のこの投稿はすでに1万件以上シェアされ、多くの反響を呼んだ。
さらに母親は、娘の遺体映像や写真を「これ以上、放送したり転載しないで」と訴えたことから、多くのマスコミやネットユーザーが応じ配慮がなされた。こうした事件で起きがちなマスコミによる二次被害を食い止めたのは、早い段階で取材に応じ、冷静に事件を説明した母親の強さにほかならない。
出典:http://www.storm.mg
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)