米オハイオ州のコロンバス動物園&水族館で昨年11月に誕生した北極グマのメスの赤ちゃん。3か月を迎えた2月6日、名前がホームページでお披露目された。『columbuszoo.org』が伝えている。
北極クマはアラスカ、カナダ、ロシア、ノルウェー、グリーンランドに生息し、アザラシを主食とする。現在個体数は推定2万~2万5000頭といわれ、地球温暖化がこのまま続けば2050年までに生息数が3分の1になってしまうとみる専門家もいる。北極グマの繁殖計画は「Association of Zoos and Aquariums(動物園水族館協会)」によって提案され、母のAurora(オーロラ)と父のNanuq(ナヌーク)のペアにより、昨年11月6日に待望の赤ちゃんが誕生した。
赤ちゃんの名前は動物園のスタッフによってKaya(小さいけれど賢い子)、Sakari(かわいい)、Densa(ボス)、Nora(母と父の名前から取ったもの)の4つに絞られ、その中からネットによる投票を募ることに。世界115か国から9万もの投票の結果、赤ちゃんは「Nora(ノラ)」と名づけられた。
ノラの愛らしい成長の様子はコロンバス動物園&水族館のホームページで随時アップされており、これまでに400万人が閲覧している。北極グマは生後2~3週間の生存率が50%と言われるが、ノラと一緒に誕生したもう1頭の赤ちゃんはすぐに死んでしまったという。さらに1週間もたたないうちに母親のオーロラが育児放棄したため、ノラは飼育員によって育てられている。今も4時間おきに飼育員からエサをもらい、生まれた時に450グラムだった体重は3か月で8キロを超えた。このところのノラの成長は目を見張るものがあり、1週間に2.5センチずつ大きくなっているという。
ノラのお気に入りは小さなバスタブに張った水で遊ぶことで、色々なものに興味津々なようだ。飼育補助員のシャノン・モラリティさんは「ノラはおもちゃが大好き。でも少しずつ遊びの幅も広がってきています」と語る。このまま順調に行けば春にも一般公開されるという。
コロンビア動物園&水族館の最高責任者であるトム・スタルフさんは「世界のたくさんの人々がノラの成長を見守ってくれているのは本当に嬉しいことです。ノラを知ってもらうことは、北極グマが絶滅の危機に瀕していることを理解してもらう絶好の機会だと思っています。動物たちの未来を見据え、私たちひとりひとりに重要な役割が課せられていることを忘れないで下さい」とホームページで呼びかけている。
出典:https://www.youtube.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)