インド東部にあるタミル・ナードゥ州の大学キャンパス内で、爆発のような衝撃音とともに教室や車の窓ガラスが割れる被害があった。『blogs.wsj.com』が伝えたところによると…。
今月6日午後12時半頃、バーラットヒダサン・エンジニアリング大学のカフェテリアの近くで爆発のような衝撃音があり、同大学に勤めるバス運転手カーマラージャルさん(40)が病院に搬送される途中で死亡、近くにいた3名が負傷した。インド政府はテロの可能性も含めた爆発事故として調査を開始したものの爆発物は確認されず、科学者が現場の調査にあたっていた。
当時の様子を、バスカー学長は「今までに聞いたこともないような衝撃音でした。においもないし、何かが燃えている様子もありませんでした」と語る。地元メディア『aninews.in』では、カーマラージャルさんは爆発の衝撃により3メートルほど吹き飛ばされて死亡したと伝えていた。事故があった付近には60センチほどのクレーターが確認されたほか、ダイヤモンドに似た濃い青黒色の多数の石が発見されており、タミル・ナードゥ州のジャヤラリタ首席大臣は7日、隕石が落下したと思われると発表。その後、州広報担当者からの正式なコメントは発表されていないものの、隕石落下による死亡例が事実であれば、1825年以来報告されておらず190年ぶりという。
英シェフィールドの天体物理学専門家サイモン・グッドウィンさんは、「隕石は大気圏に突入する前に燃えつきてしまうか、海などに落下することが多い。隕石によって死亡する例というのは非常に珍しい」と語っている。2013年2月15日のロシア・ウラル地方チェリャビンスク州チェバルクリ湖への隕石落下は記憶に新しいが、死者は報告されていない。このときの隕石は推定10トンとされ、衝撃波によって被害は広範囲に及び1000人以上の負傷者を出した。
大学は10日まで休校の措置をとっており、科学者により更なる調査が進められる見込みだ。亡くなったカーマラージャルさんの家族には10万ルピー(約17万円)の賠償金が支払われるという。
出典:http://www.cbsnews.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)