健康で長生き、笑顔のある生活を送っている超高齢者。そのほとんどが悠々自適な“ご隠居”生活を送っておられるものだが、中にはひ孫もいながら「まだまだ現役」と頑張る方も。アメリカにはこの12日になんと102歳の誕生日を迎えた女性の教師がいた。
米ニュージャージー州サマセット郡のある小学校で家庭科の教師をしている、御年102歳のアグネス・ゼレスニックさん。さすがに運転は難しいため、こちらもすでに高齢者と呼ぶにふさわしい白髪の娘さんの車で送迎してもらっている。家庭科室で生徒たちに囲まれてクッキーを焼く姿は、どこにでもいる優しいグランマといった感じだ。
アグネスさんが勤務するのは、住まいのあるウォッチャングからすぐ南のノースプレーンフィールドに位置する「The Sundance School」。彼女が家庭科の教師として迎えられたのはなんと81歳の時。仕事が楽しくて仕方がないことに気づき、現在の勤務時間は1週間につき35時間にもなる。『Courier News』紙の取材に、彼女は「子供たちの成長がとても楽しみ。私はまったく衰え知らずよ。これからも“グラニー”と呼ばれながら楽しい時間を一緒に過ごしていきたいわ」と力強く答えて微笑んだ。
またベンジャミン・フォックス校長は同紙に「アグネス先生はわが校の看板教師です。彼女のおかげで学校はいつも美味しそうな香りが漂い、皆が自然と笑顔になるんですよ。教え子は未就園児から小学5年生まで。子供たちは彼女を本当のおばあちゃんのように感じているのでしょう。すぐに彼女に抱きつく様子は温かいファミリーを見ているようです」と語る。生活そのものが不便だった時代を生き抜いて来た高齢者から学ぶべきことは多いことから、同僚教師の信頼も厚いそうだ。
アグネスさんは「私たちが子供だったころと今の学校は大違いね。あのころは電気もなくて、キャンドルの光が頼りだったりしたわ。今の子供たちはテレビ、コンピュータ、カメラ、携帯電話などに囲まれているし」とも。彼女の幼少期にはたっぷりとあった友達との楽しい語らい、遊びの時間、そして時には冒険なども。そうしたものが減ってしまった現代社会に少しだけ憂いを表した。
出典:http://www.nydailynews.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)