日本人が「英米のドラマなどを見ていて絶対に理解できないもの」というひとつに、デスクに平気で足をドンと乗せるビジネスマンの姿があげられるはずだ。堂々と足を投げ出すという行為を行儀が悪い、不潔な行為と感じるのは実はどの国でも同じなのである。このほどイギリスで…。
半年ほど前、英リバプールのエレスメア・ポートからフートンに向かうガラガラの列車に乗り、目の前の空席に足をドンと乗せたトリン・クオンという22歳の男。ベトナム出身で英国に暮らして10年だという。そんな彼の行儀の悪さに対し、このほど50英ポンド(約8600円)の罰金が科されたことを英メディア『metro.co.uk』が伝えた。
クオンはメディアの取材に、「疲れていたからウインドウにもたれかかって足を前の席に乗せたんだ。それが一番ラクだからね。同じ車両には乗客は5人くらいしかいなかったし迷惑をかけているとは思わなかった。すると警備中の警察官に肩を叩かれて足をどけるよう注意され、違法行為だからとキップを切られてしまった。ボーンマスの裁判所への出頭命令が来た時には本当に驚いたよ。キップを切った警察官は“大したことにはならないから”なんて言っていたのに。逆らったところでその状況はきっと覆らないし、時間の無駄だと思ったから仕方なく罰金を支払ったよ」と話すも、非常に不満そうだ。
しかし靴はそもそも汚いもの。目の前の席が空いていてそこに足を乗せたらラクなのはわかるが、それをしないだけの品性や分別が欲しいと考える人々はイギリスでもやはり多いようだ。同メディアのWEBアンケートでは、“行儀の悪い者には罰金刑でよい”と7割近くの人が回答している。長い歴史の中でおそらくは日本以上に放置されてきたイギリスの列車におけるマナー違反の問題。「この出来事が一石を投じるようであれば」という声も多いようだ。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)