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writer : ac

【海外発!Breaking News】30年前動物園のゴリラに助けられた男性、今も感謝忘れず(英)

映画『キングコング』に象徴されるように、その立派な体格からゴリラは凶暴とイメージされやすいが、実は繊細で優しい動物だと言われている。今から30年前、動物園で起こったある出来事を男性は今でも感謝しているという。『dailymail.co.uk』が伝えている。

1986年8月30日、当時5歳だったレバン・ミリットさんを一躍有名にしたのは、家族で訪れたチャンネル諸島のジャージー島にあるジャージー動物園での出来事だった。

「初めて目にしたゴリラをもっとよく見てみたい」と壁をよじ登ったレバンさんは、足を滑らせて約6メートル下のゴリラの居住地に落ち、頭を打って意識を失った。家族らが見守る中、レバンさんに近づいてきたのは体長2メートル超、体重114キロもある雄のゴリラ「ヤンボ(Jambo)」。パニックに陥る外野をよそに、ヤンボは動かないレバンさんをじっと見つめると、小さな背中を優しくゆっくりと撫で始めた。その後何も反応がないレバンさんにくるりと背をむけると、まるで他のゴリラからレバンさんを守るようにその場に腰を下ろしたのだ。

しばらくしてレバンさんが意識を取り戻し大声で泣き始めると、ヤンボは右往左往する他の仲間を引き連れその場から去っていった。まもなく救急隊が到着し、レバンさんはヘリでサウサンプトン総合病院へ。腕を骨折したほか頭蓋骨にひびが入る重傷で、6週間の入院を余儀なくされたという。

この事故の一部始終は、たまたまその場にいた男性が当時は珍しかったビデオカメラで撮影しており、世界中で繰り返し報道された。レバンさんが映像を見たのは事故の次の日。入院していた病院の看護師に教えてもらったというが、自分に起こった出来事にひどくショックを受けたのを覚えているそうだ。

事故当時25歳で父親でもあったヤンボは、6年後の1992年にこの世を去っている。レバンさんはこの事故をきっかけにジャージー動物園の様々なイベントに足を運ぶようになり、ヤンボの銅像を設置する記念イベントに招待されテープカットを行った。また、同動物園の開園20周年のイベントでは、レバンさんを救出した救急隊員との再会も果たしている。レバンさんは「事故の後“ゴリラボーイ”とか“ターザン”とか言われ、いじめられたこともあります。でもヤンボが助けてくれなかったら、私の人生は全く違ったものになっていたかもしれません。ヤンボには本当に感謝しています」と語っている。今でも家族が集まると当時のフィルムを鑑賞し思い出話に花が咲くようだ。

レバンさんには現在2歳と3歳の2人の子供がおり、近々3人目が誕生する予定だ。子供たちも動物が大好きだといい、家族でジャージー動物園を訪れることを心待ちにしている。

出典:http://www.dailymail.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)