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writer : ac

【海外発!Breaking News】ISに誘拐された女性ヤジディ教徒たち 虐待、性暴力の日々明かす

2014年8月、イラク北部のシンジャー地区がIS(イスラム国)の襲撃を受け数百人とも言われるヤジディ教徒の少女や女性たちが戦闘員によって誘拐された。このほどイラクの女性写真家セイバン・サリームさんが、幸運にも脱出に成功し保護された女性たちにインタビューしその悲劇を報告した。英メディア『dailymail.co.uk』が伝えている。

■ナシラさん(18)シンジャー地区コジョ出身、11か月拘束

ISの襲撃にナシラさんは怯え、ナシラさんの父も泣いていた。IS戦闘員は村人を学校に集めて全ての物を没収し、男たちだけを外に連れ出した。後で、後に村の男たちは4台のトラックにぎゅうぎゅうに詰め込まれ殺害されたと聞いた。ナシラさんは上空を飛ぶ飛行機を見て「ISに捕まるくらいなら爆撃で死んだほうがまし。あの飛行機がこの場所を爆撃してくれれば…」とひたすら祈った。

シリアのラッカでサウジアラビアの家族への“贈り物”として送り出され、そこで8か月間奴隷として働いたが、学校にも連れて行かれコーランを学ばされた。町でクルド人民防衛隊員(YPG)の首がない遺体や、はりつけにされた姿を目にしては恐怖で震えた。

■ルーバさん(28)シンジャー地区コジョ出身、10か月拘束

シリアのラッカで子連れの女性ばかり300人ほどがひしめき合う大ホールに放り込まれた。子供たちは一日に卵1個しか与えられずいつも空腹で泣いていた。ラッカでの最初の夜、9人の少女が衣服で作ったロープを使い窓から脱出しようとしたが、IS戦闘員に見つかり失敗。ホールにいた全員が“脱出を見逃した”として別の部屋に詰め込まれ、水さえも与えられなかった。

その後40代のサウジアラビア出身の男、未婚の男と2度売られたが、結婚を頑なに拒否すると3歳の姪と共にひたすら殴られ、3度目は奴隷として別の家に売られた。そこでは炊事洗濯をこなし、“真のイスラム教徒になるために”男と寝るように言われたが、奴隷としてではなく妻として迎え入れてくれるよう頼むと、男の妻からも脅しを受けるようになる。男の妻はルーバさんの姪がアラビア語を話せないのに腹を立て、姪の口に唐辛子を詰め込み、水も与えず部屋に閉じ込めるなどの虐待を繰り返した。この時殴られた姪の体の傷はいまだ消えることがない。ルーバさんが姪のオムツを替えることを許されたのは1週間に1回だけで、食事もろくに与えられなかった。

■アズヒンさん(22)シンジャー地区コジョ出身、11か月拘束

最初に売られたのはサウジアラビア出身の男。アズヒンさんが男に「妹と一緒にいたい」と懇願すると、男は銃でアズヒンさんの頭を殴り続けた。アスビンさんは血まみれで意識を失ったまま収容所に戻され、再び7人の少女たちと共に新しい家に売られていく。そこで妹と再会を果たすも、日中は部屋に閉じ込められ、夜になると男たちが入れ替わり立ち代りやってきてレイプされた。食べるものはほとんどなく体を洗うことも許されず、その後3度も売られた。

“贈り物”として連れて行かれた最後の家では毎晩男たちがやって来て、アズヒンさんが抵抗できないように両手両足を縛りあげ、多い日は6度もレイプされた。脱出を試みたが失敗し、食事を6日間抜かれ、12回の鞭打ちを1日に3度受けた。彼らは人間を車と同じように売り裁き、動物のように扱った。アズヒンさんは脱出できたが、妹はまだ囚われの身だ。兄弟や父母がどうなったのかは分からない。

■デルビンさん(27)シンジャー地区コジョ出身、4か月拘束

妊婦で子連れだったデルビンさんが最初に売られたシリア国籍の男の家では、複数の男たちからの暴力と容赦ないレイプが待っていた。サウジアラビア出身の男の家では、デルビンさんの息子の1人を「ジハード(聖戦)を闘う戦士としての訓練が必要だ」と強引に連れ去っていった。その後、息子の行方は分からない。1か月半後に再び売られた家で身ごもっていた子供を産んだが、レイプは繰り返された。

■シャディさん(18)シンジャー地区コジョ出身、5か月拘束

アレッポの町でアラビア語を話せないアメリカ人に売られた。男に体を清め結婚をするよう迫られたが、妊娠を理由に拒否するとシャディさんは病院に連れて行かれる。男は妊娠が嘘だと分かると、シャディさんを殴り両手を縛ってレイプした。シャディさんは何度も脱走を試みたが、そのたびに通報され、男の暴力は日に日に激しさを増した。それでも「誰かが自分たちを助けてくれる」と信じて脱走を繰り返し、ついに救助された。おじや従妹、兄弟がどうなったのかは分からない。

■ナシマさん(22)シンジャー地区コジョ出身、9か月拘束

イラク北部モースルで30代、4人の子持ちの男に売られた。最初の夜、男はナシマさんに結婚を迫り、手足を縛りあげ目隠しをした上でレイプした。またムチを使ってはナシマさんを脅し、子供が欲しいと結婚を迫った。1か所に長く留まることなく町を転々としたが、ナシマさんも必ず移動させた。ナシマさんは脱出を試みては連れ戻されて殴られ、1週間以上も食事を与えられずに過ごした。3度目の逃走が成功したが、4人の兄弟姉妹はいまだISに拘束されたままだ。

■メイサさん(18)シンジャー地区タルカサブ出身、10か月拘束

IS襲撃前、メイサさんの家族はよく手入れされた大きな農場を持っていた。メイサさんは村の少年と恋に落ち、彼との結婚を夢見る普通の少女だったが、その平凡な生活はISの襲撃により一変する。襲撃時、戦闘員は「危害は加えないから安心しろ。問題があるのはお前たちじゃなく政府だ」と話していた。

モスクに集められたヤジディ教徒の少女たちは、まるで羊のように扱われ男たちに売られていった。メイサさんも男に奴隷のように働かされたが、与えられたのはパンと水だけ。テレビからはコーランが常に流れ、男はメイサさんにイスラム教徒らしく振舞うよう命令した。メイサさんは銃で殴られ、男に「結婚をするので体を洗い清めるように」と何度も言い寄られたが、3か月間決して自分の体を洗わず男と寝るのを拒絶した。脱走を試みたが失敗し、家に連れ戻されると男に鞭で打たれ殴られた。

しかし男の留守中に、この男の妻が近所に住むクルド人家族に助けを求めメイサさんを連れ出してくれた。メイサさんは男に発見され髪の毛を全て剃り落とされたが、その後男はメイサさんをクルド人家族に1500ドルで売ることに合意した。メイサさんは助けてくれたクルド人女性に自分の母の面影を見て涙する。5か月後、クルド人男性は自分の娘の身分証明書をメイサさんに持たせ、危険を承知でトルコ国境まで車を運転してくれた。メイサさんは連絡を受けていた父親によって無事救出された。

こちらの画像はISからの脱出に成功したデルビンさん(27)である。身を包んでいるのは伝統的なヤジディ教徒のウエディングドレスであり、白は純潔を意味する。まだまだISに捕らわれている女性たちは多く、救出を心から願う。

出典:http://www.dailymail.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)