海外発!Breaking News

writer : ac

【海外発!Breaking News】犯人と同じタトゥーで。16年の服役後に冤罪確定(米)

強姦罪で16年間服役した男性に、このたび無罪が言い渡された。冤罪が確定した法廷で男性は涙を抑えることができなかった。『USA TODAY』など複数のメディアが報じている。

1996年から米ロサンゼルスで発生した30件以上の婦女暴行事件の犯人として、1999年に懲役55年を言い渡されたのはルイス・バルガスさん(Luis Vargas、46)。被害者の証言から、犯人は40~55歳くらいのヒスパニック系で目の下に「涙のしずく(teardrop)」のタトゥーがあったことから「teardrop rapist」と呼ばれていた。14歳から41歳までの女性を銃やナイフなどで次々に脅しては暴行を繰り返していたという。

米『Times』は、「ルイスさんには被害者の証言と一致するタトゥーがあり、これが決め手となって逮捕に至ったもののその後も同様の暴行事件は続いていた。また被害者の証言も曖昧で、犯人のタトゥーの数や位置も人それぞれ違っていた」と報じている。真犯人はルイスさんが逮捕された後、タトゥーを除去した情報さえあったという。

逮捕以降、一貫して無実を訴えてきたルイスさんは2012年、カリフォルニア・ウエスタン・スクール・オブ・ロー(California Western School of Law)のカリフォルニア・イノセント・プロジェクト(California Innocence Project)に協力を打診し、逮捕時には行われなかったDNA検査が弁護側に依頼された。その結果、16年の時を経てルイスさんの無罪が確定する。プロジェクトの責任者ジャスティン・ブルークス(Justin Brooks)さんは「被害者の証言が真実を歪め、16年の服役という想像しがたい結果をもたらしてしまいました。真犯人がはやく捕まることを期待しています。ルイスさんには支えてきた家族とゆっくり休んでもらいたいですね」と話している。

ルイスさんは判決後『LA Times』のインタビューに「今も怒りでいっぱいだよ。こんなことは二度と起きてはいけない。不義としかいいようがない」と語った。

※ 画像はlatimes.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 A.C.)