海外発!Breaking News

writer : ac

【海外発!Breaking News】エチオピア部族のファッションに変化。捨てられたSIMカードをピアスに。

数百万年前の化石人骨が発掘され、世界遺産にも登録されているエチオピアのオモ川流域に暮らす人々は、長い間伝統的な生活様式や文化を受け継いできた。しかし、この地域にも変化の波が押し寄せているようだ。『dailymail.co.uk』が伝えている。

エチオピア中央部の高原から南西部へと流れ下り、ケニアのトゥルカナ湖に注ぐ全長760kmのオモ川下流域にあるエチオピアの南部諸民族州には、たくさんの少数民族集団が独自の風俗・習慣・伝統を守って暮らしてきた。近年、エチオピア政府はオモ川沿いにダムや数百キロにわたる灌漑用水路の建設を計画するなど、部族の生活は色々な意味で“近代化”を迫られているという。

南部諸民族州に旅をするのは3回目だというフランス出身のEric Lafforgueさんは、人々の普段の生活を垣間見られるマーケット訪問がエチオピアの旅のハイライトだと語る。民族色豊かな活気溢れる市場では、様々な部族の人々がここぞとばかり着飾って、ありとあらゆるものを売買する。赤、青、黄色といった鮮やかなビーズのネックレスや、鳥の羽、チーターやサルの毛皮などを身につけてやってくる人々の姿は、見ているだけで異国の旅の醍醐味が味わえるそうだ。

今回、特に注目したいのは、Lafforgueさんが撮影したケニア国境沿いに住むダサネッチ族のアクセサリーである。草木やアンティークビーズを使ったものと思いきや、ヘアアクセサリーは瓶のキャップ、耳にはSIMカードが飾られ、ネックレスには注射針の保護キャップといった具合なのだ。この地域にはオモ川の橋の建設にともないここ数年でたくさんのバーやカフェができた。ダサネッチ族にとっては、労働者が捨てていく使えなくなった時計や、観光客が出すごみやがらくたをアクセサリーに変えて着飾ることがトレンドであるようだ。いわゆる最新のテクノロジーのリサイクルといったところであろうか。部族の中では、たくさんのキャップで飾れば飾るだけ個人の魅力もアップするそうで、お年寄りから子供までそのファッションは実にユニークである。

※ 画像はdailymail.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 A.C.)