海外発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】「ていねいに字を書こう」心からそう思わせる教師が中国に。

字はその人の性格を表すと昔から言われてきた。だが中には、字は才能でもなんでもない、褒められなくても構わないという人もいる。そんな方に是非とも見ていただきたいのが、中国のメディアが紹介したこの男性の真剣な姿である。

両方の上腕から先を1996年の感電事故で失い、しかし大変な努力の末に素晴らしい書道の腕を発揮するようになった中国・雲南省在住のJiang Shengfaさん(41)。彼は12年前から非常勤講師としてある村の小学校の教壇に立ち、子供たちに正しい字の書き方を教えている。丁寧だと評価の高い彼の指導力は、自身が腕を失った後、再び文字を書けるようになりたいと必死であった頃の努力の賜物だそうだ。

教室でのJiangさんは唇を使って教科書や書類をめくり、右腕にバンドでしっかりと固定させたチョークで黒板にスラスラと文字を書く。さらに書道の腕はこの写真の通り(画像はshanghaiist.comのスクリーンショット)である。2年前にそんな彼の生き様をメディアがドキュメンタリーで紹介したところ、湖南省の教育機関がよりよいポジションと給与をオファーしてきたことも。だが「故郷に勝る場所なし」というJiangさんは、あいも変わらず雲南の小さな村に住み、小学生たちの指導にあたっている。

不慮の事故に遭った、病気のために切断せざるを得なかったなどの理由から五体満足ではない人も多い中国。しかし賠償金や失業手当をもらうことに専心し、Jiangさんのように自らの生き甲斐を求めて様々な努力をする人は珍しいという。子供たちはそんなJiangさんから学問以上に大切なことをたくさん教わっているのであろう。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)