“5つ星エアライン”として知られるキャセイパシフィック航空のカーゴ部門にて不手際が発覚した。機体の貨物室から運び出された現金輸送バッグが、何者かに盗まれる事件が香港で起きた。

香港のメディア『thestandard.com.hk』が伝えているところによれば、17日夜にキャセイパシフィック航空のカーゴ室から降ろされた13袋の現金輸送バッグのうち、1袋が紛失するという事件が発生。業務は同エアラインの完全子会社である「Hong Kong Airport Services」社が行っており、何者かが持ち逃げしたものとみて空港警察が調べを進めている。

袋の中身は中国銀行（Bank of China）に届けられるはずのニュージーランド・ドル紙幣で、日本円にして計9億円相当。紛失が確認されたのは1ミリオンドル（約8,180万円）が入っているバッグであった。それらを積んだカートはトレーラーに移し替えられたが、あるコーナーを回ったところで荷崩れを起こし、3個のバッグがトレーラーから落下する様子が監視カメラに収められていた。その後2個のバッグは発見されたが、3個目がいまだ行方不明だという。

荷崩れの映像からカートがワイヤーなどでしっかりと固定されていなかったこと、現金輸送にもかかわらず警備員の付き添いがなかったことも問題視されており、同社には現在、香港特別行政区立法会（略称：LegCo）の調査が入っている。なお香港のフラッグ・キャリアであるキャセイパシフィック航空は、航空会社の格付けランキングではトップ3の常連という人気のエアラインである。

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（TechinsightJapan編集部　Joy横手）