盲導犬にまつわる感動のニュースは非常に多いが、このたびも胸が熱くなるようなニュースが米ニューヨーク州から飛び込んで来た。車の前にわざと飛び出し、ご主人の命を守ったゴールデン・レトリバーの話題をご紹介したい。
ニューヨーク州のブルースター(Brewster)で8日、1頭のゴールデン・レトリバーがスクールバスにはねられて骨折した。目撃者の話によれば、バスはそこで急停止しなければおそらく1人の女性をはねていたとのこと。犬はその女性に仕えていた盲導犬であり、ご主人の命を救おうと自らバスの前に飛び出したことは一目瞭然であったという。
ブルースター警察署のジョン・デル・ガルド署長の発表によれば、賢くて勇気のある盲導犬の名は“フィーゴ”。彼が守ろうとしたご主人、オードリー・ストーンさん(62)も転倒により足首を骨折し、肘、肋骨、頭に怪我を負って入院したが、もしもバスにはねられていたらその程度の負傷では済まなかったという。事故はスクールバスの運転手の前方不注意が原因で、急ブレーキにより車内では幼稚園生2名が負傷したもようだ。
また、事故直後の現場に救助のため駆け寄ったガソリンスタンドのマネージャー、ポール・シュワルツさんはメディア『The Journal News』の取材に「目が見えないためにストーンさんはひどく動揺し、犬の名を呼び続けるなど本当に心配そうでした。また犬はひたすらご主人のそばに居たがっているように見え、骨折している前脚を私が布でくるもうとしたところ、泣き叫ぶことも吠えることもせず従ってくれました。本当に大人しいいい子ですね」と話している。
救急車が犬を搬送することは法律上許されず、フィーゴは消防車で獣医のもとに運ばれ、骨折した足の治療を受けて順調に回復しているとのこと。ストーンさんが退院してフィーゴの面倒をみることが出来るようになるまで、しばらく動物病院で預かってくれるそうだ。
※ 画像はfacebook.com/BrewsterFireDepartmentのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)