writer : namika

8割が現状に満足!『近居』が新しい居住形態のトレンドに。「互いに干渉し合わないちょうど良い距離感」

結婚後に直面するのが、親との関係性だ。家を探す時には、二世帯住宅を考える人もいるだろう。しかし、二世帯住宅とはいえ親との同居については「プライベートの時間が減りそう」「姑問題が気になる」といったネガティブな印象を持つ人も少なくない。そんな中、最近では“近居”という居住形態が注目を集めている。しかも近居を選択した人は、満足度が高いことがわかった。

“近居”とは、一緒に住むわけではないが、お互いの家を気軽に行き来できるような距離で別々に住むという居住形態。例えば、最寄駅が同じエリアに住んだり、同じマンション内で別フロアに住むといったスタイルだ。内閣府の意識調査によれば「理想の家族の住まい方」として、全体の31.8%が「親との近居」、20.6%が「親との同居」と回答している。この結果から、“近居”という新しい形態が世の中のトレンドになっていることが読み取れるだろう。

そして今回、野村不動産アーバンネット株式会社が、親と同居・近居している30~49歳の男女125名、子と同居・近居している50~69歳の男女125名の計500名に『同居・近居に関する調査』を実施した。すると“近居”をしている人は「今のままがいい」が84.0%と大多数を占めたのに対し、“同居”をしている人については67.6%が回答。“同居”よりも“近居”の方が居住形態への満足度が高い結果となったのだ。

“近居”は“同居”よりも満足度が高いという結果に

続いて、現在“近居”をしている人に、“同居”を選択しなかった理由を聞いたところ、63.8%が「プライベートを保ちたいから」と回答した。次に「ライフスタイルが違うから」が52.4%となった。親世代と子世代では、起床・就寝時間や食事の時間、お風呂の使い方など、どうしてもズレが生じるもの。逆にそれを合わせようとすると互いに無理が出てくる。このようなストレスを避けて、互いのライフスタイルを尊重し合いたいと考えている人が多いことがわかった。

“同居”しなかった理由 一番多いのは「プライベートを保ちたい」

そして現在“同居”をしている人に、“近居”について感じるメリットを質問。すると、73.9%が「ほどよい距離感」と回答している。“近居”の近すぎず遠すぎない、ほどよい距離感を羨ましいと思っているようだ。実際に“近居”をしている人に「どういったことが良かったと感じているのか」を聞いたところ、お互い干渉し合わないちょうどよい距離感であること、何かあったときにすぐに駆けつけられることが挙げられている。

ほかにも「気兼ねなく生活できるところが一番いいです、親と同居すると妻の方が気を遣わなければならないので」と、嫁・姑問題の回避にもなるとの回答も。さらに「子供を見てもらえて経済的にも助かる」「経済的にもいいと思うし孫たちとも接し楽しい日々を過ごせる」と、“近居”によって経済的なメリットを感じているとの声も寄せられた。距離的な心地よさだけでなく、親からの経済的な支援や育児のサポートなどが得られることもあり“近居”という住まい方が今後さらに支持されそうだ。

今回の調査結果については、『野村の仲介+(PLUS)』近居サイト(http://www.nomu.com/plus/kinkyo/)で見ることができる。ほかにも、近居経験者の生の声、近居のメリットなども詳しく紹介している。“近居”を検討中の方、興味を持った方は、ぜひ一度サイトをチェックしてみてほしい。
(TechinsightJapan編集部 七海香)