独LCC「ジャーマンウイングス」の旅客機がフランス南東部で墜落した件では、会社としてきちんと把握、対処すべきパイロットの心身の健康管理がずさんであったことから、LCC全体のイメージを悪くさせた感がある。だがフラッグキャリアでも実はこんな事件が起きていたようだ。このほどインドで…。
インド・ジャイプールの空港で5日夜、デリーに向けフライトの準備にあたっていた「エア・インディア(本拠地:ムンバイ)」の旅客機(AI611便:エアバス320型機)において、コックピット内でパイロット2名が大喧嘩を繰り広げていたことがわかり波紋を広げている。
インドのメディア『Hindustan Times』ほかが伝えているところによれば、副操縦士が機長から離陸重量(乗客の数や貨物室の重量から計算)、補給された燃料などの重要項目を「早くメモするように」とせかされたことに腹を立てて声を荒らげ、機長に向かって手を上げるといった愚行であったという。
フライトに遅延などが発生していないこともあり、エア・インディアの広報担当者は『Press Trust of India』に、そのような大袈裟なトラブルはなく口論程度だと説明しているが、両者は厳重注意を受けた上で現在は乗務から外されている。人々の信頼も厚いフラッグキャリアに勤務するパイロットとしてのプライド、資質が問われるようなトラブルがやはりあったとみてよさそうだ。
エア・インディアでは旅客機購入を理由に経営が悪化しているとも伝えられていたが、パイロットら乗務員はそのツケが自分たちに回っているとして、「給与の75%しか支払われていない」と最高裁に提訴していたことが少し前に報じられている。
※ 画像はtheguardian.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)