これも神様の思し召しなのであろう。小学生の時に両親が離婚してオーストラリアからイギリスに移住し、13年間も会っていなかった異国の父親に奇遇にも命を助けてもらったある若者のニュースが話題を呼んでいる。
母親とイギリスに暮らしているベンジー・ベイカーさん(21)。彼はこのクリスマス休暇、実父に会うため13年ぶりに生まれ故郷の豪シドニーにやって来た。再会の約束を前にボンダイ・ビーチに繰り出し、カヤック教室に挑戦したベンジーさんであったが、海に入ると間もなくてんかん発作に見舞われてしまった。たまたま浜辺を歩いていた中年男性がその非常事態に気付き、Tシャツを脱ぎ捨てて海に飛び込み彼らのもとへ。痙攣する若者の体をカヤックから引き上げ、脈や呼吸をチェックするなどして手を貸したその男性は、インストラクターが口にした若者の名前に表情を変える。
「おお…ベンジー。私は君のお父さんだよ。もう大丈夫だ。」
フィルさんと名乗るその男性は英メディア『mirror.co.uk』の取材に、別れた妻からベンジーさんにてんかん発作が起きることを聞かされていたとして、外見からも息子に違いないと瞬時に確信したことを話している。再会の感動を彼は「あまりにも奇遇。それはもうクレイジーと表現するしかありませんね」と表現し、息子のベンジーさんは「不思議な気分です。覚醒した時、僕の目の前に見えた顔になぜか旧知の友と会ったかのような親近感を覚えたのです」と話す。2人の間にあった13年間の溝はあっという間に埋まり、今は再び温かい関係を築いていることだろう。
※画像はmetro.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)