ヨーロッパに負けず劣らずフーリガンがたびたび事件を起こす南米のサッカー界。このほどアルゼンチンで、子供を連れて試合を観戦した後の30代女性が顔面に深刻な怪我を負った。フーリガンたちは「そのシャツが気に食わない」という理由で暴力をふるったのである。
このほどアルゼンチン・ブエノスアイレスで、フーリガンによる暴行事件が起きた。被害にあったのは8歳の娘を連れていた33歳のロレーナ・サビオさんという女性。敵対するチームのシャツを着ていたばかりに目をつけられた彼女は、娘のアルテアちゃんの目の前で殴る蹴るの暴行を受け、顔面から流血するなど大変な怪我を負った。アルテアちゃんのショックは強く、いまだに悪夢をみて夜中にうなされているそうだ。
その日の試合で対戦したのはBoca Juniors対River Plate。ともにブエノスアイレスを本拠地とする有名チームで強力なライバル関係にあり、ファンが熱くなりすぎてしばしば暴動に発展し、警官とも衝突することがある。ロレーナさんが応援しているのはRiver Plateで、チームはそのゲームで勝利をおさめた。気分よく会場を後にしようとした時に突然Bocaのフーリガンに囲まれ、頭を殴られ地面に転倒して意識が遠のき、気付いたら鼻から下が血だらけであったという。
犯人の男に「警察に言いつけたらタダではすまないからな」と脅されたが、ロレーナさんはひるまず警察に被害届を出した。それにもかかわらず誰一人逮捕された者はいない。そこで彼女は写真を添えてその時の状況をSNSで告白することを決意。「あの男には大変危険なものを感じます。捕まえなければ今に誰かを殺しかねません。私は顔をめちゃめちゃに壊され、飲食の機能にも支障が生じ、これ以上何の報復を恐れるものですか」と、フーリガンに対する社会的な制圧を果敢に呼びかけている。
※ 画像はminutouno.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)