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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】エボラ出血熱、米国内で初の患者。体調異変から検査結果まで6日、一旦は帰宅も!

米疾病対策センター(CDC)が、エボラ出血熱患者の初めての国内発症例を確認したと発表し、空港など水際で封じ込めることの難しさが露呈。体調不良を訴えてから検査結果が出るまでに時間がかかることもあり、米国内でこの病に関する不安が一気に高まったことを複数のメディアがトップで伝えている。

米疾病対策センター(CDC)の緊急記者会見によれば、米国内でエボラ出血熱ウイルスの検査に陽性反応を示したのは、流行国のリベリアから渡航してきた男性。氏名、年齢、国籍などは明かされていない。テキサス州ダラスの「Texas Health Presbyterian Hospital」という病院の完全隔離病棟で治療を受けているが、容体は重い。男性はリベリアを9月19日に発ち20日に米国入り。出入国の時点では発熱などもなく、テキサス州の親類宅に滞在する中で発症したという。

一方で、「Texas Health Presbyterian Hospital」の発表によれば、この男性が異変を感じたのは24日。26日に診察を受け28日に入院が決定。行われたエボラ出血熱ウイルスの検査について陽性との結果が出たのは30日であった。潜伏期間のうちは感染力を持たないと言われている同ウイルスだが、体調不良を訴えてから最高レベルで管理される隔離病棟に入院するまでの間に、診察後はいったん自宅に戻されるなど認識の甘さや時間のロスがあったことは否めない。

これまでは流行地に派遣された医師団などが滞在中に感染し、完全密閉型コンテナを擁する特別輸送機を利用して米国に帰国となるケースはあったが、米国で日常生活を送っている中で発症した例は今回が初めて。CDC、テキサス州および郡の保健当局、同病院は連携を密にしながら、患者に接触した可能性がある者すべてについて連絡先を把握し、この病気の潜伏期間が最大21日であるため、しばらく注意を払っていくとしている。CDCはまた、「今回の患者について、飛行機や空港で一緒であったとしてもそれで感染を心配する必要はない」とし、感染はあくまでも患者の血液や体液に触れることが原因であると強調した。ビジネスなどで西アフリカに渡航した一般米国人が帰国後に検査を受けることがあるが、これまでそのすべてが陰性を示したという。

アメリカの国営ラジオ放送『Voice of America』では、しばらく前からWHO(世界保健機関)による感染状況のデータ、空の旅のデータ、様々な感染シナリオなどを重ね合わせて専門家らがはじき出す、“エボラ出血熱ウイルスが不意に米国に持ち込まれる確率”というものを紹介していたが、少し前からそれが急上昇を示すようになり、「エボラの猛威は水際封じ込め作戦より勝っている。9月末にも流入か」と報じられていた。

※ 画像はfoxnews.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)