海外発!Breaking News

writer : shiina

【海外発!Breaking News】トイレに閉じ込められて3年間。インドの悪しき習慣により虐げられた25歳の嫁を救出。

インド東部ダルバンガで、夫とその両親によって約3年間トイレに閉じ込められていた25歳の女性が、警察に救出された。3年もの間、日常生活ができず暗いトイレの中で監禁されるというこの虐待は、インドで未だに根強く残る結婚持参金の問題やそれに関する女性差別が原因であった。

女性の目は長い監禁生活の中でトイレの暗さにすっかり慣れてしまったためであろうか、救出の際に差し込んだ太陽の光が眩しくて、辛うじて目を開けることができる状態であった。着用していた服はボロボロになっており、爪は伸び放題、また長く伸びた髪の毛はパサパサでもつれていた。監禁中の女性は自分の娘や実の両親、友人知人たちに会わせてもらえず、食事は夫と義両親の食べ残しが不定期に与えられるだけであった。

この女性に対する虐待は、2010年の結婚直後から始まっていたという。結婚の際、彼女が持ち込んだ持参金の額が十分でなかったことに夫とその両親が腹を立て、その頃から虐待されるようになったと女性は供述した。また警察では、虐待行為がエスカレートし彼女がトイレに監禁された原因を、誕生した子供が男児ではなく女児であったため夫と義両親の怒りが頂点に達したのではないかと推測している。

夫とその両親は女性救出後に逮捕され、彼女は自身の両親や3歳になる娘と再会することができた。しかし悲しいことに、娘は母親と物心つく前に引き離されていたことから、女性が自分の母親であることを認識できなかったそうだ。

インドは1961年に制定された「ダヘーズ禁止法」によって、結婚持参金の習慣は公的に禁止されている。だが現在でも、夫となる男性側が女性側に持参金を要求することが多い。そしてそれに応えることができないという理由から、国内で毎年約8000人の女性が殺害されている。また、今回のように持参金が原因となり夫側の虐待被害を受けた女性は2009年には約5000人であったが、昨年は約1万人と急増、報告されていないものを含めるとさらに多くの被害者がいると見られている。

※ 画像はtelegraph.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)