アルコール依存症を克服したいとして、昨年秋にリハビリ治療を受けていた米ABCの人気女性キャスター、エリザベス・ヴァーガスさん。まだその問題を乗り越えられずにいたとして、彼女が再びのリハビリ生活に入った。
NBCからABCに移籍し、『ABCワールドニュース』や『20/20』の顔として活躍してきた人気女性キャスター、エリザベス・ヴァーガスさん(Elizabeth Vargas=51)。シンガーソングライターの夫と2人の子どもがいるが、アルコール依存症を“今度こそ”克服したいとして再びのリハビリ施設入りを決意したという。
昨年11月上旬、「私は弱い人間。完全にアルコール依存症です。自分の飲酒量が急激に増え、家族や友人をひどく心配させていました」と語り、リハビリ施設入りしていたことを公表したヴァーガスさん。父親がベトナム戦争に行き、母親が仕事に行っていた時に初めての不安発作に襲われたという彼女は、スタジオでニュースを読み上げ、インタビューし、現場からリポートすることを仕事に選んだものの、それは常に不安と重圧との闘いであったと話していた。
今年1月下旬に治療を終えて自宅に戻った際、ABCは「正直に依存症を打ち明け、世の中の手本となろうとリハビリ治療を受けた彼女の勇気を称えたい」と嬉しそうに伝えていたが、アルコール依存症の克服は困難な道のりなのであろう。奇しくも彼女が今回のリハビリ治療前にツイッターでつぶやいたのは、8月11日に自殺した人気コメディ俳優ロビン・ウィリアムズへの追悼。彼もスクリーンを通じて万人を笑わせる天才でありながら、自身は非常に気弱なところがある繊細な人間であった。連日の深酒とドラッグ使用で体がダメージを受け、2009年には心臓の手術を受けたことも告白している。
最新の情報を世界に向けて発信し続けるアメリカ。ショービズやメディアで成功しているセレブリティが、必ず闘うことになるのが一般人には想像もつかないほどの「ストレス」。競争の激しいその社会で日々ストレスという魔物と闘い、疲れ、安らぎが欲しくなった時、目の前にはドラッグやお酒が用意されている、そんな世界でもあるのだ。ヴァーガスさんが今度こそアルコール依存症を克服できることを願ってやまない。
※ 画像はabcnews.go.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)