最近、世界各国で“セルフィ”と呼ばれる自撮り写真絡みの事故が頻発している。原因は、撮影者が自分を最も素敵に撮ることばかりに意識が向き、周囲に及ぼす悪影響をあまり考えないことが挙げられる。このような風潮が危惧される中、ニューヨークの観光名所であるブルックリン橋によじ登り、自撮り写真を撮影したロシア人観光客が逮捕されるという出来事があった。
24日の午後12時過ぎ、登ることが禁止されているブルックリン橋の塔によじ登り、スマートフォンで自分自身を撮影したこの男。パトロール中の警官によってその行動が逐一見られていたため、地上に降りてきたところを不法侵入などの容疑であっけなく逮捕された。
その後の調べで、男は観光目的でモスクワから来た24歳の大学生であることが判明。他の旅行者たちとグループで米国を訪れたのだが、仲間は先に帰国、何故か彼だけがニューヨークに残っていた。ブルックリン橋に登った理由について、男は「自分自身が楽しむためだった」と供述している。
警察によると、今回の事件において他人が巻き込まれた、あるいは被害に遭ったという報告はされていない。後に男は5000ドル(約52万円)の保釈金を払い釈放されたが、彼は当初この大金を準備することができなかったため、留置場にて一晩過ごす羽目となった。
男に対する次回の審理は今月29日に予定されているが、検察側は今回のような場所での単なる遊びのつもりの行為が、重大な事故を招く危険性を知らしめるためにも、厳しい罰則を設けるべきであると話している。
※ 画像はYouTube(New York Daily Newsチャンネル)のサムネイル。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)