世界に展開した店舗数はすでに『マクドナルド』を超えている、米国発のサンドイッチチェーン『SUBWAY』。使用されているパンについて、このほど同社マーケティング部門の最高責任者から興味深い発言があったもようだ。
「毎日に野菜をはさもう」を謳い文句に、かつてないヘルシー志向のファストフード・レストランとして日本でもどんどん知名度をあげている『SUBWAY』。野菜の量を加減してもらえる上にパンも数種類の中から選べることが、何よりの人気の秘密である。また、ここは食品研究家や消費者の指摘や要望にしっかりと耳を傾ける企業でもあるようだ。
食品研究家であるヴァニ・ハリさんは今年はじめ、ブログFoodBabe.comで「巷で売られているパンには化学物質が入っている。『SUBWAY』のパンもヘルシー志向と言いながらまったく同じだ」と指摘。これに消費者らは神経をとがらせた。そしてこのほど、『SUBWAY』マーケティング部門の最高責任者トニー・ペース氏はこの件について、AP通信に以下のようなコメントを発表した。
「わが社は何年もかけて商品のナトリウム含有量を下げ、パンからは糖質であるコーンシロップを減らしました。常に問題を改善しようと努力しています。うちで使用されるパンにヨガマットさながらの添加物は許されません。2月からその排除に努めた結果、来週から販売されるサンドイッチの添加物はほぼゼロであることを約束します。」
彼らが示した添加物の名前はアゾジカルボンアミド。ペース氏が「ヨガマットのような」と表現したのは、これがウレタン樹脂、ゴム、プラスチックなどの製造過程で使用されている発泡剤であるためだ。しかし乳化剤、漂白剤、保存料などと同様に食品医薬品局がこれを食品添加物として承認しているため、これまで問題視されることはなかったという。米国では、この添加物はライバルのマクドナルドが使用しているバンズ、スターバックスが販売しているパン、食料品店やスーパーマーケットで売られているパンにも使用されている。この件は彼らにも大きなプレッシャーを与えたはずである。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)