米国発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【米国発!Breaking News】公立図書館の本を3年間返却しなかった10代の少年、刑務所へ。(テキサス州)

公立図書館の管理システムを甘く見てはいけない。このほど米テキサス州の10代の少年が、公立図書館で借りた参考書を返さなかったために刑務所行きを命じられてしまった。

まさかとは思うが、背表紙に3段式の小さな「図書ラベル」が貼られているような本があなたの部屋で見つかったら、母校の図書室から借りたものであろうと公立図書館から借りたものであろうと、その本をただちに返却すべき。良心や道徳心に従ってというのはもちろんだが、アメリカでは図書館の本を返却しなければ逮捕されて被告人として法廷に立ち、収監される可能性すらあるのだ。

3年前のこと、米テキサス州コッペラス・コーブ郡の公立図書館でジョリー・エンクという少年が本を借りた。本のタイトルは『GED試験対策学習ガイド』。米国教育協議会が監修している「GED (General Education Development=アメリカの高校卒業資格)」、日本でいう「高等学校卒業程度認定試験(大検)」の資格を取得するための参考書だ。その公立図書館には利用規約の中に“電話やE-mailで度々催促の連絡は入れるが、90日以内に返却がない場合は警察の介入を求めることも辞さない”という項目があるそうだ。

返却の催促を3年も無視し続けたエンクについて、図書館はその規定通り警察に連絡。逮捕の翌日に本は図書館に返却されたが、このほど裁判所はエンクに禁錮刑を言い渡し、身柄は刑務所に収監された。この厳しい判決にビル・プライス判事は、「誰も図書館の本を返し忘れたくらいで刑務所に入るとは思っていないでしょう。この判決が大変な批判にさらされることは承知の上です」と述べている。その後、エンクは保釈金200ドルを支払い、すぐに檻の外へ出ている。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)