米国発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【米国発!Breaking News】ハリケーン「サンディ」避難先で行方不明になった犬、41日ぶりに飼い主の元へ。

ハリケーン「サンディ」により避難していた先で、ある女性の愛犬が行方不明になってしまった。必ず生きている、捜し出すという信念と、最悪の事態を想像してしまう弱い気持ち。そのはざまで揺れ動く彼女の元に、なんと41日ぶりに愛犬が戻ってきたことを「NBCニュース/NY」が報じている。

息子のアルフォンソさん、10歳のビーグルMIX犬・クライドとともに、ニューヨーク州ロングアイランドの沿岸部であるマサペクアに暮らしていたクリスティーナ・イェヴォリさん。しかし昨年10月下旬、自宅は超大型ハリケーン「サンディ」の被害に見舞われ、クリスティーナさんたちは母親が暮らす同島内陸部のレヴィットタウンの家に身を寄せていた。

ところがしばらくたった12月18日、クライドはフェンスを飛び越えて姿を消してしまう。ビーグルMIX犬のクライドはビーグルに比べて脚が長く、スッとした体型でジャンプが得意なのだ。フェンスを越えて出て行ったことは以前にもあり、その時はすぐに戻って来たというが、知らない匂いだらけの新しい環境ではどうしようもなかったのであろう。

「3日、4日と経つうちにもうダメだと思うようになってきたの。誰かの家で飼われ始めたのであればまだいいの、車にはねられたのではないかと悪い事態ばかり想像するようになってしまって…。」

それでも「絶対にあきらめない。必ずクライドを探し出すと心に決めたの!」とNBCのリポーターに語るクリスティーナさん。クライドの2枚の写真をプリントした「愛犬が行方不明」というポスターを町の内外に貼って歩き、Facebookでも「私の犬クライドを探して下さい!」と呼びかけ、これがどんどん広まりを見せた結果、ついにクライドは発見された。

クライドを見つけて保護したのは、デニス・メイさんという犬の救助活動にあたっている若い女性。Facebookでクリスティーナさんの必死な捜索願を知った、いとこのリサ・ドウヤーさんから情報が入ったのだ。クライドが発見されたのはマサペクア北部の森林の中で、元の住まいからもほんの少しの距離。クリスティーナさんが41日ぶりに抱きしめたクライドは9キロ近くも痩せており、「犬はとにかく飼い主の匂いを求めてさまよっているように見えました」とメイさんは話している。

愛しそうにクライドを撫でる今の彼女だが、飼い主としての愛情と執念が実を結んだという意識はない。「自分ひとりの力ではどうしようもなかったわ。本当に多くの見ず知らずの人たちがクライドのことを心配して力を貸してくれたの。今でも電話がよくかかってくるわよ」と語るクリスティーナさん。自分を慕ってやまない愛犬のひたむきさ、人々の優しさに胸がいっぱいのようだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)