年間に何本もの作品に出演する売れっ子俳優は、ロケが複数重ならないようスケジュール調整がそれは大変だ。体はひとつ、ある作品と出演契約を結べば他の作品を諦めなければならないことも当然ある。ここで問題が発生したのが人気俳優ジェラルド・バトラーであった。
マンリーな魅力で人気を誇る売れっ子俳優のジェラルド・バトラー(43)。彼のマネージメント会社はこのほどロサンゼルス高等裁判所にて、新作『Motor City(原題)』のプロデューサーらに対し、約束されたギャラが支払われていないことから510万ドルの損害賠償を求める訴えを起こした。
訴状によれば、バトラーに訴えられたのは映画制作会社「Emmett/Furla Films」のランドール・エメット氏とジョージ・フルラ氏。復讐もののスリラー映画になるという『Motor City』に対し、バトラーは400万ドルで出演を引き受け昨年9月中旬のクランクインを待ったものの、8月31日に突然その制作話がとん挫したと聞かされたというのだ。
出演こそしていないが時間を無駄にした。そんなことなら他の映画に出演していればよかった、というのが役者の本音である。すっかりドル箱スターとなってしまったバトラーは今やひっぱりだこ、本人もだが同業他社も「よほど彼をウチに譲って欲しかった」と苛立っているに違いない。というわけで賠償請求額は510万ドルへと膨れ上がった。
「E/F Films」の弁護士は総合エンタメサイト『TheWrap』に対し、“バトラー氏と会社の間に正式なサインがあったわけではありません。それを訴えるなんて馬鹿げていますね。契約書自体存在しませんから”と非常に強気の姿勢を見せている。実際の撮影の仕事は全くしていないが、スター俳優の時間が無駄になったのは事実。この裁判には注目が集まるであろう。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)