このほどコロラド州オーロラ市の『バットマン / ダークナイト ライジング』プレミア上映会場で起きた、まさかの銃乱射事件。その後もいろいろな事実が判明してきている中、映画監督と主演俳優が悲しみに暮れる遺族らに向けて声明を発表した。
少なくとも12人が死亡し、70人を超す負傷者を出したこの銃乱射事件。犯人は同市に暮らす、元コロラド大学医学生のジェームズ・ホームズ(24)であることが分かっている。その『ダークナイト ライジング(原題:The Dark Knight Rises)』は、今月19日オセアニア、アジアの一部の国での公開を皮切りに世界各地でプロモーションの真っ最中であるが、この事件を受けてパリ、メキシコ、そして日本のプロモーション・イベントが中止となってしまった。
そのような中で、クリストファー・ノーラン監督やシリーズで“バットマン”を演じている俳優のクリスチャン・ベール(38)が、事件の被害者やその家族に向けて以下の声明を発表した。
■クリスチャン・ベール(バットマン)
「犠牲者の皆さん、そしてその人々を愛していたご家族や友人、知人の方の悲しみや苦しみは察するに余りあります。心よりお悔やみ申し上げます。私の中にある恐怖感は、どのような言葉を以てしても表現しようがありません。」
■クリストファー・ノーラン監督
「同作品のキャストやクルーを代表し、オーロラ市全体を恐怖のどん底に陥れたあまりにも非情で悲惨な今回の出来事に、深い憤りを禁じ得ません。映画が好きで劇場に足を運んでくださった、善良で何の罪もない方々がそのような凶悪な事件に巻き込まれるなど、犯人の残虐さには怒りがおさまりません。犠牲になられた方、負傷された方、そのご家族の深い悲しみを思うと、どうお声をかけたらよいものか言葉も見つかりません。」
ところで犯人のジェームズ・ホームズは、犯行当時「オレはジョーカー(バットマンの敵)だ!」と叫んでいた。かつてその大変不気味なジョーカーを演じた俳優のヒース・レジャーは、その奇妙な声や笑い方に高い評価が集まっていたものの、作品の公開を待たず2008年1月に薬物過剰摂取で急逝している。もしもヒースが生きていたら、何とコメントしていたであろう。その怒りはただならぬものであったはずである。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)