ひとクセもふたクセもある人相だが、円熟味を増した最近では人格者を演じることがむしろ多い、俳優のジャック・ニコルソン(74)。かねてからニコルソンにそっくりだと言われて来たブラジル在住のある男が、銀行で詐欺行為を働き、逮捕されたことを米CNNが報じた。
容疑者の名はリカルド・セルジオ・フリーレ・デ・バロス(Ricardo Sergio Freire de Barros=41)。これまで長いこと“ジャック・ニコルソンのそっくりさん”として、世界中のショーに呼ばれるなどして稼いで来たというから、ニコルソンの方に足を向けて寝られるはずもない。にもかかわらず、バロスは数々の作品でアカデミー賞に輝いたこの大物俳優の「顔」を悪事に利用しようとした。
バロスが作成した偽のIDカードとは、薄緑の専用の台紙にニコルソンの写真を貼り、指紋をプリントさせ、ホアン・ペドロ・ドス・サントスなるサインを加えたもの。それでレシフェというブラジル北東部の港町にある銀行に口座を開設しようとし、文書偽造および詐欺の容疑で警察に逮捕された次第だ。
警察はかねてからこの男が偽造文書で銀行口座などを開設し、クレジットカードを使用してはドロンという犯行を重ねていたものと見て、数か月前から張り込みを続けていた。逮捕時のバロスの所持品からは、何枚もの偽のIDが押収されたとしている。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)