2004年、『NFLスーパーボウル』のハーフタイムショーで、ジャネット・ジャクソンの計算ずくめの胸ポロリが大ひんしゅくを買ったことは記憶に新しい。あれ以来、そのハーフタイムショーでの「おきて破りのハプニング」は全くもって許されていなかったのだが…。
5日に行われた『第46回NFLスーパーボウル』のハーフタイムショーで、またしても眉をひそめたくなるようなシーンが全米のお茶の間に放送されてしまった。マドンナの“Give Me All Your Luvin’”のパフォーマンスを、ニッキー・ミナージュとM.I.A.という人気女性ラッパー2名がサポートしたが、そのM.I.A.がほんの一瞬中指を立て、物議を醸している。
この不祥事に対するそれぞれの言い分が面白い。1億1300万人が中継を見たと言われる中、抗議が殺到したNBCは陳謝の声明を『hollywoodreporter.com』を通じて発表したものの、「ハーフタイムショーについての監督責任はNFLにある」とけん制。またNFLも陳謝という姿勢は変わらないが、「そのようなシーンがボカシもなく流れてしまったとは、映像を監視するシステムが行き届いていない」とNBCを批判している。
そしてマドンナの代理人は「パフォーマンスに関しては、NFL側から“こういうことはやめて下さい”といった禁止項目が事前にいくつも提示されていた。そのような中で、M.I.A.が中指を立てるとは全く予測できなかった」と話しており、当のM.I.A.の側近からは英紙『デイリー・メール』に、“意図的なものではなく、本人も深く反省しています。アドレナリンによる過度の刺激と緊張によるイタズラでしょう”といったコメントがあった。
36歳のM.I.A.(本名:Mathangi Arulpragasam)は、イギリス育ちのタミル系スリランカ人。1月31日にニューシングル“Bad Girls”がリリースとなったばかりである。そのため、ステージで“不良娘”ぶりをアピールすることが狙いだったのではないかという声も出ている。
だが米紙『NYデイリーニューズ』は、彼女の不機嫌さの理由が判明したと報じている。彼女は環境団体の活動家である婚約者のベンジャミン・ブロンフマンさんと破局したばかりで、ロンドンとニューヨークという遠距離恋愛に、ベンジャミンさんの母親が何くれとなく息子の世話を焼いていたことに強い不満を抱いていたというのだ。
理由はともあれ、この“中指おっ立て事件”は、スーパーボウル放送上のハプニング・エピソードとして後世に語りつがれるに違いない。そして、「アドレナリンの分泌がすご過ぎて…」という釈明でこれを片づけようとするとは、M.I.A.の肝っ玉も大したものである。さすが、マドンナが選んだだけのことはある!?
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)