このほど「あと3年で俳優業からは引退」と発言し、世界中の映画関係者やファンに大きなショックを与えてしまったブラッド・ピット(47)。だが15日、韓国ソウルで最新作のプロモーションを行った彼は、記者会見にて「3年後と決めたわけでは…」とブレを見せた。
子の親になったことで人生について色々と考える機会が増え、命の誕生や老い、人の生きざまなどをテーマにした映画作りに強い興味を示すようになったというブラピ。このほどオーストラリアのトーク番組『60 Minutes』で、「俳優業は50歳(あと3年)で引退し、プロデューサーと父親業に徹したい」なる発言を放ち、世界中のメディアがそれをトップ・ニュースとして報じた。
しかし15日、ソウルで最新作『マネーボール』のプレミア上映会を行い、記者会見に臨んだブラピは、“お騒がせしてスミマセン” といった表情。無精ひげと整っていない長い髪が災いしてか、疲れすら見て取れた。そこで彼はこのように話している。
「私は個人的には、高齢になることに喜びを感じます。何度も言うようですが、若い時よりも断然知恵が付く、そこに魅かれます。親になって私の中の全てが変わりました。視点も興味の対象も変わったし、自分の身の回りのことは自分でする。そして家族といつも一緒に過ごしたいという気持ちが強くなりましたね。」
しかし一番気になる “50歳引退宣言” については、「いつかそんな時が来るとは思っていますが、(オーストラリアでのインタビューにて)その時期を明確に示したつもりはありません。今は映画をプロデュースする側の立場に強い興味を持っており、それを楽しんでいるということです」と語り、やんわり修正した。
こうしてブラピの3年後の引退は、一応 “保留” ということになった。恐らく本人の想像以上に先の宣言が大きな騒動をもたらしてしまい、たくさんの関係者やファンから「まだ早い!」というお叱りにも似た声が届いたのであろう。無理もない。ジョージ・クルーニーが現在、ブラピがボーダーラインを引こうとしていた50歳であるが、「クルーニーはもう引退した方が」と考える人などいるものか。
ロバート・デ・ニーロ、ジャン・レノ、モーガン・フリーマンなどは今やその渋さを増すばかり。昨年引退したショーン・コネリーなどが「いぶし銀」の良い例である。そして個人的には、ロバート・ダウニー・Jr.やヒュー・ジャックマンの “高齢化” にも期待している。ブラピも是非この域に入り、なおも長く活躍するハリウッド俳優でいて頂きたいものである。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)