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レインボーカラーの名車、49年の歴史に幕 井の頭線3000系年内引退へ

渋谷と下北沢、吉祥寺などを結ぶ京王井の頭線を半世紀にわたって走り続けてきた3000系が、12月をもって引退することがわかった。来月には引退イベントも開催される。

これは京王電鉄が14日に発表したもの。井の頭線3000系は、高度経済成長期真っただ中の1962年(=昭和37年)に登場。当時は全身緑色の車両が多く走る京王に導入された初のステンレス車両として注目を集めた。先頭車正面の上半分は、編成ごとにブルーグリーン、アイボリー、ライトグリーンなど異なる7色に塗り分けたレインボーカラーを採用。井の頭線のイメージを確立した。

最盛期は145両が走っていたが、新型1000系への置き換えに伴い2009年頃にはほとんどの車両が引退。一部は北陸鉄道や上毛電気鉄道、岳南鉄道などに譲渡された。現在唯一残る3729編成は通常の営業運転から外れており、事故等によるダイヤ乱れの際のピンチヒッターとしてのみ運転されている。

この3000系が年末に引退することを記念し、京王電鉄では来月より「ありがとう3000系フェスタ」を実施する。来月3日から12月4日まで渋谷駅、吉祥寺駅など沿線5駅に記念スタンプを設置するほか、11月3日(木・祝)・6日(日)・13日(日)の3日間限定でヘッドマーク付き列車を運行する。

画像:京王電鉄提供

また、11月20日(日)には富士見ヶ丘車両基地にて3000系車両の展示、パネル展、トークショーなどのイベントを行うとともに、記念グッズの販売会も実施する。

イベントは事前応募制となり、9:00~、11:30~、14:00~と3回に分けて実施される。応募は往復ハガキに希望回および代表者の郵便番号、住所、氏名、ふりがな、年齢、性別、電話番号、代表者以外の参加者全員の氏名、ふりがな、年齢、性別を明記の上、〒163-0867 私書箱第6139号(株)京王エージェンシー「ありがとう3000系フェスタ」係まで。10月31日必着で、応募者多数の場合は抽選となる。

記念グッズの販売会については富士見ヶ丘車両基地入口前で実施するため、当日参加も可能。3000系のポスターや写真集、トレインマークキーチェーンなどの記念グッズを発売するという。

※画像:京王電鉄提供

(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)