ファンから飛んできたのは、歓声ではなくブーイングだった。今週、マドンナが新作映画「W.E」のプレミア試写会で、ファンからブーイングを浴びていたことが分かった。会場には多くのファンが詰め掛けていたが、一部のファンと話したマドンナはその場を後に。彼女のファンサービスが行き届かなかったその理由とは?
マドンナがレッドカーペットに姿を見せたのは、日曜日にイギリスのレスター・スクウェアで開催された第55回ロンドン国際映画祭。この映画祭で、マドンナが自ら監督を務めた新作映画「W.E」が公開された。
ところが、ディレクターと共に会場を訪れたマドンナは、メディアからの短い時間のインタビューには答えたものの、何人かのファンと話しただけでシアターの中に入ってしまった。マドンナの姿を見るために何時間も会場で待っていたファンは、彼女のファンサービスを受けることが出来ず大いに不満。会場からはブーイングと罵声が飛んだ。
後にマドンナは、誤解だと弁解した。歌手や女優としてはキャリアの長いマドンナだが、自ら製作した映画作品の公開とあっては、さすがの彼女もナーバスになっていたようである。マドンナは「英国国王をテーマにした作品だから、ナーバスになっていたわ。」と、その時の心境を明らかにした。
今回公開された「W.E」は、離婚した米国人女性と、彼女のために王位を捨てたイギリス国王エドワード8世との間におけるロマンスを描いた作品。現代タッチに描かれた同作品では、イギリス人俳優のジェームズ・ダーシーがエドワード8世の役を演じ、アンドレア・ライズブローが離婚した米国人女性のウォリス・シンプソンを演じている。
またマドンナは、同作品について撮影および編集の大半をイギリスで行ったことを明かした。とは言うものの、批評好きなイギリス人たちの反応に若干の心配も見せている。彼女はインタビューで「イギリス人が、手厳しい批評家だってことは知ってるわ。けど彼らが気に入ってくれるといいわね。」とも語った。
既に、ヴェネツィア国際映画祭、トロント国際映画祭では公開されている同作品。手堅い演技には高い評価がある一方、作品全体には手厳しい批評もあるなど、賛否両論だ。なお日本での公開は未定である。
(TechinsightJapan編集部 クローン中山)