日本が「24時間テレビ」なら、イギリスは100キロの水泳リレーだ。木曜日、ポップ歌手のローナン・キーティングをはじめとした多数の有名人達が集まり、アイリッシュ海およそ100キロをリレーで泳ぐ偉業を達成した。この企画は、ガン研究支援の基金を募るために行われたものである。
「暗い中を出発して、とても怖かったよ。しかしアイリッシュ海は素晴らしかったよ。泳いで別の国の大地を足で踏みしめるんだからね。」
ローナン・キーティングは、このようにアイリッシュ海をリレー形式で泳ぎきった喜びを語った。ガン研究推進のための基金を募るべく英国ガン研究所との協賛で行われた同企画では、1マイル泳ぐごとに、スポンサーから約40万円が提供されるというもの。水泳選手のスティーブ・パリーやTV司会者のジェイソン・ブラッドベリーら多数の著名人が集まり、イギリスとアイルランドの間に位置するアイリッシュ海およそ100キロをリレー形式で泳ぎきった。
チームメンバー達は、火曜日、夜の21時にイギリスのアングルシー島のホーリーヘッドを出発。途中で通信が乱れるトラブルがあったものの、出発から約35時間後となる木曜日の朝8時18分にアイルランドの州都であるウィックローへと到着した。「アイルランドまで泳いできたなんて信じられないよ。100キロ泳ぎきった後の達成感は素晴らしい。チームを誇りに思うよ。」このようにローナンは語った。
そんなローナン達にとって、35時間かけて海を渡る中、彼等を脅かす存在というのはクラゲだったとのこと。ローナンは「キタユウレイクラゲには注意するように言われていたんだ。けれど何百匹もいて、目の前にいた時は怖かったね。」とその時の恐怖を話す。このキタユウレイクラゲは別名、ライオンのたてがみクラゲとも呼ばれており、世界でも最大級の大きさになるクラゲの種類だ。「エイリアン」みたいなクラゲを避けながら泳いだとも語るローナンは「サメに出くわさなくて神様ありがとう。」とも。
英国ガン研究所との協賛で行われた今回のチャリティーイベントでは、今日において3人に一人はガンで亡くなっていることから、治療研究推進の支援を呼びかけている。ローナン・キーティングも1998年に母親を乳ガンで失った一人だ。今回の企画では最終的に100万ポンド、日本円にしておよそ1億2000万円の基金を目標としている。
(TechinsightJapan編集部 クローン中山)