大人気テレビ番組『アメリカン・アイドル』第8シーズンが生み出したシンガーといえば、アダム・ランバートである。その素晴らしい歌唱力とカリスマ性で今や絶大な人気を誇る世界的な大スターになった彼は、自分がゲイであることもカミングアウト済み。その彼が、自分がゲイであると気づいた時の葛藤をテレビで告白して話題になっている。
今やゲイやバイセクシャルを公言するセレブは少なくない。しかしそれが結果的にメディアやファンに誤解されるケースも多く、公言を控えるケースも多々ある。
そんな中、VH1の『Behind The Music』に出演し、自分がゲイと気づいたときの葛藤を堂々と語ったのが、アダム・ランバートである。彼の告白によると、12歳の頃「自分は他の男の子たちと違う!」と気づいたアダムは、しばらく自分自身のセクシャリティーを否定し、さらにイジメを避けるためにストレートを装っていたそうだ。そのため女の子をダンスに誘うなど涙ぐましい努力をしたという彼は、
「恥ずかしかったんだよ。だってゲイであることは普通じゃない。幼くして自分がゲイやバイセクシャルだなんて気づくことは、すごくキツイことなんだ。『それでもOKだよ』だなんて、誰も言ってくれないんだからね。」
と語った。今ではステージ上でも堂々と自分のセクシャリティーを表現に取り入れているアダムに、このような葛藤があったとは驚きである。
ちなみにアダムは以前こちらでもご紹介したバンド、トキオ・ホテルのカリスマシンガー、ビル・カウリッツの大ファンで、「ビルって、本当に綺麗だよね」とインタビューで絶賛したこともある。ビルもまたその美貌とメイクゆえにデビュー当時から「ゲイなのでは?」と報道され続けているが、本人は完全否定している。「コンサートにこんなに可愛い子達が来てくれてるんだよ。もったいなくてゲイになんてなれないさ。」と発言し熱狂的なファンを大喜びさせたものの、メディアの見方が変わる様子はゼロである。しかしビルのスタイルや個性、髪型などを“Beautiful!”と絶賛するアダムは、彼からかなりの影響を受けているようだ。
現在アダムはニューアルバムの準備に取りかかっている。その完成を楽しみにしたい。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)