writer : techinsight

「節電」。本当の正念場は冬。根性論に頼らず節電できる“冬場3つの節電対策”。

止まったエスカレーター、設定温度の高いエアコン…街を歩くと、例年以上に暑い夏を実感する。オフィスでも家庭でも、電力消費量の15%削減を目標に様々な取り組みを行っており、夏場の電力不足という事態は何とか回避できそうだ。しかし、大変なのはむしろその後、今冬だという。既に家電量販店では省エネ型の暖房器具の販売も始まっている。

「今冬はいっそうの節電を要請することはあり得る」…先月29日、東京電力の西沢俊夫社長は就任後初の記者会見でこう述べた。現在停止中の柏崎刈羽原子力発電所が再稼働しなかった場合、電力需給が冬も厳しい状況になり、今夏よりも厳しい節電が必要になるとの見方を示したものだ。

確かに、一年を通して最も電力消費量が大きいのは冬だ。一般にオフィスビルや公共空間ではガスや石油などのファンヒーターではなくエアコンを使用することが多いため、否応なしに電力消費量は増えてしまう。また、家庭でも子どもの安全面を考慮したり、石油は買い置きが面倒などの理由で電気ストーブやエアコンを使用する人も多い。さらにはこたつやホットカーペットなど様々な暖房器具を併用するため、必然的に電力消費量が増えてしまう。

夏場の冷房と同様に、暖房も生活に欠かせない電気器具のひとつだ。無理に使用を我慢して体調を崩してしまっては元も子もない。根性論ではなく、快適な生活を保ちながら節電できるポイントは3点ある。

1点目は、器具の効率良い使い方を心がけるということだ。例えば暖房器具の場合、広い部屋を一律に暖めるのはエネルギー効率が悪い。人が寒さを感じやすい足元や背中などを部分的に温めることで、室温は低くても快適に過ごせる。

2点目は、外に出るということだ。夏休みに実践しようと考えている人も多いようだが、親子でテーマパークやショッピングモールなどエアコンの完備した快適な空間に長期間滞在することで、健康を保ちながら家庭の電力消費を抑えることができる。ただし、暑さが日中にピークを迎える夏場とは異なり、寒さのピークは朝晩であり、外出することはできない。従ってこの方法は冬場においてはやや限定的だ。

そして3点目は、省エネ型の器具を使用するということだ。夏場のクーラーについては、省エネ型の新製品に買い替えようという人が今夏は特に多く、数週間先まで設置工事の予約が埋まってしまったり、人気のモデルが売り切れてしまったりといった事態を引き起こしている。早めの対策を怠ったために、結局省エネ型に買い替えられなかったという人も少なくないようだ。

こうした教訓から、いっそうの節電が求められる今冬に備えて、既に暖房器具の買い替えを行っている家庭も多い。中でも脚光を浴びているのは局所に熱を集中できる暖房器具だ。

株式会社ツインズの販売する「エコロミーII」もその一つだ。電気代が半分に抑えられることが人気を集めており、今シーズンは6月時点で既に昨年同時期の5倍以上の出荷数が見込まれる大ブレイク製品だ。

この製品の特長は、日本初の省エネリフレクトヒーターであるという点だ。特許申請中の「ハニカム反射板」を取りつけたことで熱の拡散を防ぎ、より少ない熱量で温めたい場所を集中的且つ確実に暖めることができるという。

具体的には従来製品の半分の電力消費量で済むということで、例えば11月から3月に1日6時間、月20日間使用した場合、従来のストーブは800ワット使用するため、1kwhを22円で計算して電気代は1万560円となるが、「エコロミーII」の場合は400ワットしか使用しないので5280円となる。仮に電気代が値上がりしたとしても、昨年並みの電気代に抑えることができる。

電気事業連合会の調査によると、一般家庭の消費電力の内訳で最も高い割合となっているのはエアコンで、およそ25%を占めており、冷蔵庫の約16%や照明器具の約16%を大きく上回っている。大型のエアコンで部屋全体を暖めるのは効率が悪い。特に昼間一人でいる時などは局所集中型の器具のみを使ったり、寒さを感じる足元や背中を特に温めたりと、複数の器具をうまく組み合わせて、賢く省エネをしたいものだ。冬になってからでは遅い。「こんなに暑い今」だからこそ、先手を打って冬場の暖房器具を準備しておこう。

株式会社ツインズ http://twins-corp.com/
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)