歌姫のどん底からの再挑戦だ。YouTubeに音楽PVを投稿し、大きなセンセーションを巻き起こしたことで知られるレベッカ・ブラックが、今週のはじめに新曲「My Moment」をリリースした。前曲の「Friday」ではネット上でのバッシングを浴びるなど、脅迫に加えレコーディング会社との衝突といった紆余曲折を経てのリリースとなったが、果たして新曲の反響はどのようになっているのだろうか?
「あんた達が間違っていることを証明して見せるわ。」
このようにシニカルな歌い出しで始まる新曲の歌詞。レベッカ・ブラックは、今週7月18日の夜、YouTube上に「My Moment」を投稿した。彼女のTwitterでリリースが予告されていた「My Moment」は、投稿されてから2日の間に再生回数は400万回を超え、前回の曲に劣らずその注目度の高さを示している。
そんな「My Moment」の歌詞は、 レベッカ自身の実生活をリアルに反映した内容だ。前曲「Friday」と同じくテクノポップ調の明るい曲風ながらも、歌詞の中には「私に言ったことを覚えてる?」「これからは私の時代よ」という言葉が散りばめられており、前回リリースした際に彼女をバッシングしたYouTubeユーザー達への抗議にもなっている。
当時13歳だったレベッカはYouTubeで大きな注目を浴びる一方、マイリー・サイラスなどからの手痛い批判も相次いだ。同時に一気に有名人への階段を駆け上るや、これを妬むユーザー達からの多くの悪意に満ちた辛辣なコメントや、「動画を削除しないと殺す」などといった脅迫までも。「まるでネット上で苛められているみたい。」と、当時のレベッカは、その当惑気味の心境を語っていた。
このような紆余曲折を経てリリースされた「My Moment」は、大きな注目を集める一方で、必ずしも温かい視線を呼んでいるわけではないのは、前回と変わらず。多数の批判的な意見が注ぐその背景には、レベッカの歌声がデジタル処理で強く補正されている点や、歌詞がプロデューサーによって書かれている点があるようだ。
レベッカの成功が、彼女自身の才能によるものか、マーケティングによる成功であるのかは、意見の分かれるところ。レベッカが本物のアーティストになり得るのかどうか、今後の活躍が注目される。
(TechinsightJapan編集部 クローン中山)